2013年度上半期(4-9月)の全国企業倒産 5,505件
倒産件数 | 5,505件 |
---|---|
負債総額 | 1兆7,990億4,500万円 |
前年同期比(件数) | -9.0%(前年同期 6,051件) |
前年同期比(負債) | -0.5%(前年同期 1兆8,084億7,800万円) |
(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)
倒産件数が5,620件 上半期としては22年ぶりの6,000件割れ
2013年度(平成25年度)上半期(4-9月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が5,505件(前年同期比9.0%減)、負債総額は1兆7,990億4,500万円(同0.5%減)だった。
倒産件数は、年度上半期としては5年連続の減少で、6,000件を下回ったのは1991年度(5,244件)以来、22年ぶりの低水準。中小企業金融円滑化法の終了に対応した政府の「中小企業金融モニタリング体制」や、金融庁の「監督指針」改正などで、低迷していた中小企業向け貸出が増えていること。さらに、金融機関が円滑化法終了後も中小企業のリスケ要請に応じていることが影響しているとみられる。
負債総額は、年度上半期としては過去20年間で最少。負債10億円以上の大型倒産が173件(前年同期186件)と、1990年度上半期(105件)以来の低水準だったことが影響した。
ただし、負債1000億円以上が 建築工事のカブトデコム(株)(北海道・負債5,061億円)、証券販売のアイティーエム証券(株)(東京・同1,416億円)の2件(前年同期2件)発生した。
- 年度上半期の金融円滑化法に基づく貸付条件変更後の倒産が倍増の250件(前年同期119件)
- 原因別:赤字累積などの「既往のシワ寄せ」が年度上半期で3年連続増加
- 形態別:民事再生法が158件 年度上半期としては過去最少
- 従業員5人未満の構成比67.9% 年度上半期としては2番目に高率
- 年度上半期の「東日本大震災」が影響した「震災関連」倒産が163件(前年同期225件)で緩やかな収束傾向をたどる
- 業種別:旅行業、宿泊業、飲食業、道路貨物運送業などで倒産増加
- 年度上半期の上場企業倒産は2件発生(前年同期4件)
- 年度上半期の中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)が5,502件、年度上半期としては2000年度以降で初の6,000件割れ
産業別
産業別倒産件数 運輸業が2年連続で増加
2013年度上半期の産業別倒産件数は、10産業のうち8産業で前年同期を下回った。
ただし、燃料価格の高止まりの影響が懸念される運輸業は235件(前年同期比3.0%増)で、2年連続で前年同期を上回った。また、金融・保険業が33件(同22.2%増)が5年ぶりに増加した。
一方、建設業は1,225件(同20.2%減)で年度上半期としては5年連続の減少、過去20年間で最少だった。製造業841件と情報・通信業232件が4年連続で減少した。農・林・漁・鉱業41件とサービス業他1,211件が2年連続の減少、卸売業829件・小売業709件・不動産業149件が、そろって2年ぶりに前年同期を下回った。
構成比では、建設業の22.2%を筆頭に、サービス業他が21.9%、製造業15.2%、卸売業15.0%、小売業が12.8%と続く。
地区別
地区別倒産件数 3年ぶりに9地区すべてで前年同期を下回る
- 北海道:件数が前年同期比25.8%減、3年ぶりに前年同期を下回る。
- 東北:件数が同2.2%減、年度上半期としては1967年度(145件)以来の低水準。県別件数では、宮城、山形で前年同期比増加。
- 関東:件数が同7.7%減、4年連続で前年同期を下回る。県別件数では、茨城のみ前年同期比増加。
- 中部・北陸:件数が中部は同9.1%減で3年ぶりに減少。北陸は同7.5%減で、2年連続で前年同期を下回る。県別件数では、岐阜、静岡、富山で前年同期比増加。
- 近畿:件数が同10.6%減、4年連続で前年同期を下回る。県別件数では、京都、奈良で前年同期比増加。
- 中国:件数が同1.9%減、2年連続で前年同期を下回る。県別件数では、広島、山口で前年同期比増加。
- 四国:件数が同26.5%減、5年連続で前年同期を下回る。県別件数では、全県で前年同期比減少。
- 九州:件数が前年同期比3.0%減、2年連続で前年同期を下回る。県別件数では、佐賀、鹿児島、沖縄で前年同期比増加。
- ※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)
当期の主な倒産
[負債額上位5社]
- カブトデコム(株) / 北海道 / 建築工事 / 5,061億円 / 特別清算
- アイティーエム証券(株) / 東京都 / 証券販売 / 1,416億円 / 破産
- 一般財団法人広島県農林振興センター / 広島県 / 植林業 / 468億2,800万円 / 民事再生法
- (株)ウエストワンズ / 兵庫県 / ゴルフ場経営 / 264億円 / 民事再生法
- (株)インデックス / 東京都 / 携帯端末向けコンテンツ・ゲーム制作 / 246億200万円 / 民事再生法
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