こうして倒産した

2023年(令和5年)4月度こうして倒産した・・・
ユニゾホールディングス(株)
  • 東京
  • 純粋持株会社
負債総額
1261億9800万円
 

 ユニゾホールディングス(株)(TSR企業コード:293391149、法人番号:6010001045269、港区三田3-4-10、設立1977(昭和52)年5月、資本金320億6288万4330円)は4月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全監督命令を受けた。
 申請代理人は岡野真也弁護士(岡野真也法律事務所、中央区日本橋本石町3-1-2)ほか。
 負債総額は1261億9800万円で、今年最大。
 1959年9月に創業した不動産事業者。グループで「ホテルユニゾ」「ユニゾイン」などのホテル事業や貸しビル、ゴルフ場など経営の多角化を進め、積極的な投資で事業を拡大してきた。2009年6月に東証2部(当時)上場、2011年2月に東証1部へ指定替えし、2015年7月に常和ホールディングス(株)から現商号へ変更した。
 2019年3月期の連結決算では売上高560億5300万円、当期純利益119億300万円をあげるなど好調な業績を維持。また、2019年7月、旅行大手の(株)エイチ・アイ・エス(TSR企業コード:292203993、法人番号:6011101002696、東京都港区)がTOBを表明し、株価が急騰。その後、米国のファンドやユニゾホールディングスの従業員が出資した(株)チトセア投資(TSR企業コード:133135950、法人番号:5010001206185、東京都港区)により、約2050億円でEBO(従業員による買収)が成立し、2020年6月に上場廃止していた。
 しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大により宿泊需要が落ち込み、ホテル事業の業況が悪化。社債や金融機関などからの借入金の負担が重荷となり、2020年12月にはユニゾホールディングスの格付けが低下して注目を集めた。
 金融機関からの資金調達が困難な状況が続くなかで保有不動産の売却など資金繰りを維持する一方、私的整理を前提としてスポンサーを模索し、複数の候補と協議を重ねてきたが、最終的な支援を取り付けるまでには至らず、2023年5月に迎える無担保社債100億円の償還原資を確保することが不可能と判断し、今回の措置となった。

(医)社団心和会
  • 千葉
  • 病院経営
負債総額
132億円
 

(医)社団心和会(TSR企業コード:320234835、法人番号:2040005007142、四街道市旭ヶ丘3-3-5、登記上:同市四街道1-14-8、設立1954(昭和29)年7月)は4月4日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全処分および監督命令を受けた。
 申請代理人は髙橋修平弁護士(髙橋修平法律事務所、東京都中央区京橋3-3-2)ほか。

 監督委員には綾克己弁護士(ときわ法律事務所、東京都千代田区大手町1-8-1)が選任された。
 負債総額は132億円。
 八千代市内の「八千代病院」をはじめ、「新八千代病院」「成田リハビリテーション病院」「荒井記念ホーム」「大和田訪問看護ステーション・大和田居宅支援事業所」「Shinwa medical resort」など複数の医療関連施設を経営していた。前理事長による積極的な施設の新規開設により業容は拡大をたどり、2022年3月期には売上高97億5977万円を計上していた。
 しかし、新たに開設したリゾート型医療関連施設がコロナ禍の影響で苦戦するなか、多額の減価償却負担などから損益面は不安定に推移し、設備投資に関わる有利子負債も膨らんでいた。 
 さらに、前理事長時代の積極的な設備投資や不動産投資に関わるトラブルにより外部の第三者が介入し、度重なる詐欺・恐喝などを受け続け、抗拒不能の状態に陥った結果、多額の資金流出が発生。簿外債務が増加したうえ、ここにきて再度の資金ショートを起こし、自力での再建が困難となった。

テラファーマ(株)
  • 東京
  • 再生医療等製品開発ほか
負債総額
19億7200万円
 

 テラファーマ(株)(TSR企業コード:300400446、法人番号:2010401109957、新宿区西新宿6-5-1、設立2014(平成26)年1月、資本金1000万円)は4月5日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には安達桂一弁護士(岩崎・安達・岡本法律事務所、千代田区九段北4-1-5、電話03-3234-5221)が選任された。
 負債総額は19億7200万円。
 東証スタンダードに上場していたテラ(株)(TSR企業コード:296045896、法人番号:4010001132341、新宿区)の100%子会社。
 樹状細胞ワクチン療法に関する技術を背景に再生医療等製品の研究開発を手掛けていた。国立大学が実施する樹状細胞ワクチンの医師主導治験への製品提供のほか、2017年には神奈川県川崎市内の細胞加工施設で、樹状細胞ワクチンを製造していた。
 しかし、売上がほとんど計上できない状況が続き、製造設備への投資などが嵩み赤字が累積し、2021年12月期には18億3262万円の債務超過へ陥った。テラからの貸付金などで事業を継続していたが、テラは不正開示や強制調査、関係者の逮捕などで信用が失墜。以降、テラからの支援が得られず、家賃や給与などの未払いが発生していた。
 こうしたなか、テラが2022年8月5日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。その後、同年12月、医薬品大手のアルフレッサ(株)(TSR企業コード:291045634、法人番号:3010001027880、千代田区)の子会社、セルリソーシズ(株)(TSR企業コード:695141090、法人番号:7010001226231、千代田区)に、テラファーマの再生医療等の製品事業に係る資産、債務、契約および従業員を事業譲渡し、整理を進めて今回の措置となった。

(有)白扇
  • 鳥取
  • 温泉旅館経営
負債総額
16億円
 

 (有)白扇(TSR企業コード:730018644、法人番号:1270002006711、米子市皆生温泉3-12-33、設立1955(昭和30)年9月、資本金300万円)は4月7日、鳥取地裁米子支部へ民事再生法の適用を申請した。
 申請代理人は安田壽朗弁護士(米子東町法律事務所、同市東町296、電話0859-33-1019)。
 負債総額は16億円。
 皆生温泉地区で温泉旅館を経営し、業歴の長さから老舗格として知名度を有してきた。しかし、各旅館が大型化を進める一方で、当社は従来の規模を維持したことから、建物の老朽化とともに、需要に十分な対応ができない状況に陥った。
 このため、1999年4月に「湯喜望 白扇」としてリニューアルオープンし、オーシャンフロント、展望風呂付きの客室を新設。また、2001年には「露天・湯喜望殿」の開設や客室および大浴場の改修等、顧客ニーズに合わせた旅館へと転換して集客に努め、2018年8月期には売上高約6億4200万円を計上した。
 しかし、その後は「新型コロナウイルス」感染拡大の影響を受けて業況が悪化。外出自粛等から集客に苦戦し、2022年8月期の売上高は約4億1700万円にとどまった。多額の設備投資負担が財務面を圧迫する厳しい資金繰りのなか、コロナ禍の影響が落ち着きをみせつつあっても業績面の回復には至らなかったことから、自力での再建を断念した。

(株)トキワメディアサービス
  • 埼玉
  • 印刷業
負債総額
13億7000万円
 

 (株)トキワメディアサービス(TSR企業コード:296505935、法人番号:1010001095244、朝霞市宮戸橋面2-1、登記上:東京都豊島区池袋2-60-7、設立2005(平成17)年9月、資本金2300万円)は4月14日、東京地裁から破産開始決定を受けた。
 破産管財人には舘彰男弁護士(荒井総合法律事務所、港区虎ノ門1-2-20、電話03-3595-0077)が選任された。
 負債総額は13億7000万円。
 オフセット印刷などを手掛けていた。製本技術の高さから大手メーカーや大手進学塾などからも受注があり、2006年6月期には売上高約12億5300万円をあげていた。ページ単位で取り外しができる「だっちゃくん」や、本をはがして使用できる「剥がれ三兄弟」などが教材や楽譜などで活用されたものの、ペーパーレス化や製本需要の減少などから受注が減少。「新型コロナウイルス」感染拡大以降は業況がさらに悪化し、制度融資を活用して事業を継続していたが、2021年6月期は売上高が3億7980万円まで落ち込み3億円超の債務超過に陥っていた。
 2022年には豊島区池袋に構えていた本社事務所を撤退し、朝霞市の製造拠点に集約するなど経営の見直しを図ったが、支えきれず、今回の措置となった。

(株)エスエイチ
  • 香川
  • 海老煎餅製造販売ほか
負債総額
13億円
 

 (株)エスエイチ(旧:(株)志満秀、TSR企業コード:800031938、法人番号:5470001009939、三豊市山本町大野2876、登記上:観音寺市観音寺町甲2744-1、設立1954(昭和29)年4月、資本金6150万円)は4月13日、高松地裁観音寺支部より特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は13億円。
 海老煎餅の製造業者で、海老煎餅本舗「志満秀」として高い知名度を有していた。百貨店への卸売のほか、スーパー・観光地の売店等への販売、直販店小売・インターネット販売などを手掛け、2007年3月期にはピークとなる売上高18億7602万円を計上した。しかし、その後は競合が激化して売上が伸び悩み、積極的な設備や不動産投資に加え在庫負担も重く、年商を上回る借入金を抱えていた。2010年夏頃には中小企業等金融円滑化法に基づき返済猶予を受け、その後も資産売却などを実施して立て直しを図ったものの、厳しい資金繰りが続いていた。
 2020年3月期以降は、「新型コロナウイルス」感染拡大により百貨店、直営店などで売上が激減。新型コロナ関連の制度融資を活用し資金を調達したが、根本的な解決には至らなかった。
 このため、第二会社方式を用いての再建準備に入り2022年4月1日、新設した(株)志満秀(TSR企業コード:694302929、法人番号:5470001018907、三豊市)に事業を移管。当社は2022年12月31日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。

戦後歴代の大型倒産

日本の戦後歴代の大型倒産を
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