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2004年(平成16年)6月度こうして倒産した・・・、信用調査、与信管理、倒産情報は東京商工リサーチ。

2004年(平成16年)6月度こうして倒産した・・・ 主な大型倒産事例 <負債額順>
(株)佐藤秀 [東京] 建築工事

負債総額 296億円

 

(学)東北文化学園大学 [宮城] 学校経営

負債総額 224億円

 

フジキン(株) [愛知] ステンレス加工販売

負債総額 127億円

 フジキン(株)(東海市新宝町22−3、登記上:名古屋市南区弥次ヱ町3−51、設立昭和37年2月、資本金4億3640万円、小木曽修社長、従業員93名)は、5月31日の決済で不渡りを出していたが、事後を弁護士へ一任、6月4日名古屋地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。負債は約127億7300万円。

 同社は昭和37年2月に富士金属(株)として設立されたステンレスの加工販売業者。47年7月現商号に変更、今年2月には関連会社のステンレスコイルセンター(株)(東海市)を合併、ステンレストータルメーカーとしての体制を整えた。

 ステンレス鋼板の扱いを主力に素材の販売や自動車、建築、プラント向け2・3次加工品を販売、東京、静岡、松本、大阪に営業所を設置するほか、ステンレス鋳物専門加工工場(南区弥次ヱ町)、厚板専門加工工場(グリーンセンター、飛島村)の加工拠点を設ける。また、愛知県各地に20社以上の協力加工業者からなる「フジキングループ」を結成、平成16年1月期は年商203億2300万円をあげていた。

 しかし、近年は長引く不況を反映して業績は一進一退の状況が続いていた。そのため、昨年秋には営業力強化、不採算部門廃止、新規分野進出などを骨子とした「5カ年計画」を策定、経営資源を集中する一方で、厚板専門加工工場の閉鎖、シャーリング部門からの撤退などリストラに取り組んできた。だが、過去より商取引の不透明さを指摘されるなど関係筋から注目を集めていたうえ、今年5月に完成した新本社への投入資金が財務を圧迫していた。こうした中、5月末日決済で仕入先及び金融機関の支援が得られず今回の事態に至った。

 

(株)エスディ・コーポレーション [東京] パチンコ店他

負債総額 86億円

 中堅の建築工事会社でJASDAQ上場の(株)佐藤秀(新宿区新宿5−6−11、設立昭和23年5月、資本金10億8685万円、内野邦夫社長、従業員220名)は6月10日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。また、子会社の(株)秀コーポレーション(同所、設立昭和39年7月、資本金2000万円、永井大二郎社長、従業員20名)と(株)エスディ・コーポレーション(同所、登記上:大田区大森西5−29−11、設立平成2年12月、資本金5000万円、蓮池信之社長、従業員29名)も同時に民事再生手続開始を申し立てた。負債は佐藤秀が約296億5000万円、秀コーポレーションが約44億1900万円、エスディ・コーポレーションが約86億8800万円。

 佐藤秀は昭和4年、創業者の故佐藤秀三氏が佐藤工務所として創業。23年、(株)佐藤秀工務店として法人化。63年店頭市場に株式公開、平成6年7月現商号となった中堅の建築工事会社。高級個人住宅建築に強みを持ち、最近ではマンション・事務所などのリフォーム工事に注力。建築事業(76.5%)、開発事業(2.6%)、アミューズメント事業(20.9%)を手掛け、ピーク時の平成4年3月期には年商471億1400万円をあげていた。

 しかし、バブル期に過大な不動産投資を行い、多額の有利子負債を抱え財務内容は大幅に悪化。また、長引くデフレによる資産価値の下落に加え、建設市場の縮小から受注競争が激しく業績が低迷。売上は漸減傾向を辿り、平成7年3月期には経常赤字に転落した。このため、平成8年にメインバンクの三井住友銀行主導で早期退職優遇制度の実施、従業員の削減、有価証券や所有不動産の売却などの大幅なリストラを図った。

 その後、選別受注に注力して利益率の改善に努めていたが、抜本的な経営の建て直しまでには至らず、最近の受注環境の悪化から15年3月期は年商222億1900万円に落ちこみ、投資有価証券評価損など特別損失の発生から1億7700万円の赤字を計上。16年3月期は建築事業で収益を確保し年商228億3700万円に回復し黒字に転換したものの、今期に入り資金繰りが急速に悪化。6月11日、15日の支払手形決済の見通しが立たず自主再建を断念、民事再生法による再建を選択した。

 秀コーポレーションは昭和39年7月(株)佐藤秀の全額出資子会社として設立された。グループ内で不動産仲介、木造建築、損害保険代理、機材仕入れなどを担当、平成3年3月期には年商約13億円をあげていた。だが、親会社の業績低迷から売上が減少、平成13年3月期には年商約8億4000万円に落ち込んでいた。このため、同年4月には系列会社(株)秀工社と合併するなどして財務体質強化を図っていた。 エスディ・コーポレーションは平成2年12月設立のアミューズメント事業会社。パチンコ事業を主体に、不動産開発、管理、賃貸事業などを展開していたが、過去の不動産投資の失敗により欠損計上が続き、大幅な債務超過状態だった。

(学)友愛学園 [宮城] 学校経営

負債総額 74億円

 (学)東北文化学園大学(仙台市青葉区国見6−45−1、設立昭和53年3月、影山光太郎理事長、従業員278名)と系列の(学)友愛学園(仙台市青葉区国見6−45−16、設立昭和54年11月、影山光太郎理事長、従業員85名)は、6月21日東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は東北文化学園大学が約224億円、友愛学園が約74億円。

 東北文化学園大学は昭和53年3月に(学)東北文化学園の設立認可を受け「宮城デザイン専門学校」を開校、専修学校としてスタートした。以後、施設の新設や増設、経営不振の学校法人を吸収合併するなどで急速に事業を拡大、平成11年4月には4年制大学の認可を受け「東北文化学園大学」を開校、平成14年3月期は年間収入約57億円を計上していた。しかし、今年1月元理事長堀田正一郎氏の所得税法違反の疑いに端を発した学校法人の架空寄付問題が発覚、開学認可申請で寄付を受けた約63億2000万円のうち約54億2000万円が架空だったことが判明した。緊急調査委員会の報告によれば、東北文化学園大学単体3月末時点の負債額は285億8919万円、実際の累積赤字は102億8169万円にのぼり、債務超過額は19億3427万円に達していた。

 また、二重帳簿を作成し補助金を不正受給していたことに対し文部科学省は補助金適正化法違反容疑で堀田正一郎元理事長を刑事告発する方針を決め、私学助成金計5億7488万円の返還を命じることを決めた。さらに、仙台市も補助金9億400万円の返還を検討するとともに、今年度支払う予定だった補助金1億7000万円を削除する補正予算案を可決するなど、対外信用は著しく失墜し窮地に追い込まれていた。

 そのため、東北文化学園大学は今年度前期の授業料約30億円(系列の友愛学園を含む)の大半を借入金の返済に充てたが、5月25日に支払う給与の総額約1億5000万円分を前日までに用意できず、実習機材のリース料や水道光熱費も延滞するなど資金繰りが逼迫していることを露呈、6月10日には1回目の不渡りを出した。

 この間、複数の学校法人や企業に対し、当面の資金援助を求めるとともに経営移譲や経営参画の交渉を進め、6月21日までに大阪府茨木市で学校法人や医療法人などを経営する「藍野グループ」から経営支援を取り付けたことから民事再生手続開始の申し立てに踏み切った。

 系列の友愛学園は昭和54年11月に設立された、「東北文化学園専門学校」「友愛幼稚園」を運営する。

岡山会館ホテル(株) [岡山] ホテル業

負債総額 64億円

 岡山会館ホテル(株)(岡山市駅前町1−1−25−801、設立昭和36年2月、資本金1億円、染谷俊之社長、従業員2名)は、6月23日銀行取引停止処分を受けた。負債は親会社からの借入を中心に約64億円。

 同社は昭和36年2月に岡山会館(株)の関連企業としてホテル及び観光施設・食堂等の運営を目的に設立。新幹線開通、岡山乗り入れを控えJR岡山駅前正面の岡山会館(ビル)6〜8Fに「ホテルニューオカヤマ」をオープン、次いで「牛窓ホテル」・「渋川荘」・「奥津温泉ホテル」など事業拡大を続け岡山県下でも屈指のホテルチェーンとして知られる。

 しかし相次ぐリゾートホテル開設に伴なう投資に加え、バブル期に積極的に進めた飲食店部門(県下9ヶ所、東京周辺9ヶ所)の拡大が資金負担を招き、その後長期不況の下で業績不振が続くなか大幅な債務超過に陥っていた。 このため対応策として、平成9年以降「牛窓ホテル」「渋川荘」を順次売却、業容を縮小して経営合理化を図ったが、施設の老朽化と競合激化からメインである「ホテルニューオカヤマ」の稼働率は伸び悩み、平成15年5月期は年商3億7100万円にとどまった。そうした中、昨年3月には債権者の競売申し立てにより親会社経営の岡山会館ビルが約18億8000万円で落札されたため、同社は事務所を現在地のテナントビルの1室に移し、事業整理を進めていた。

 

日本インテリア(株) [大阪] インテリア用品販売

負債総額 60億円

 日本インテリア(株)(堺市南花田町149、設立昭和39年3月、資本金3億円、中尾俊一社長、従業員121名)は、事後処理を弁護士に一任、6月21日破産を申し立てた。負債は約60億円。 同社は昭和39年3月に法人化したインテリア用品の販売業者。カーペット、カーテン、織物などのインテリア用品の販売を中心に内装工事を手掛け、大手スーパー、百貨店、量販店、ホームセンターなどを対象に、東京都杉並区、名古屋市、福岡市、広島市、札幌市に営業拠点を設け、平成5年1月期には年商137億1600万円を計上していた。

 しかし、その後は個人消費の低迷、設備投資の減退、競争激化などから減収傾向が続き16年1月期は年商78億2900万円に低下、571万円の利益にとどまっていた。今期に入っても減収傾向が続き、ここにきて資金調達も限界に達し今回の事態に至った。

(株)つなぎリゾ−ト [岩手] 温泉ホテル

負債総額 54億円

 (株)つなぎリゾート(盛岡市繋字湯ノ舘74−2、設立昭和63年5月、資本金24億9500万円、菊川利一社長、従業員80人)は、事後処理を弁護士に一任、5月28日民事再生手続開始を申し立てた。負債は金融債務を中心に約54億円8600万円。

 同社は昭和63年5月県内トップのマンションディベロッパーの橘産業(株)(盛岡市)と地方ゼネコンの高弥建設(株)(盛岡市)の協同出資で設立された温泉ホテル。平成2年10月盛岡市の奥座敷である繋地区に総工費約80億円を投じてホテル「紫苑」(客室127室)をオープン、ピーク時の平成7年6月期には年商約25億円を計上していた。

 その後、平成11年10月橘産業の経営危機から高弥建設が株式の90%を保有し同社をグループ化した。だが、同社が多額の繰越赤字を抱えた厳しい財務内容から、高弥建設の信用背景で業態を維持する状況にあった。そうした中、平成14年4月親会社の高弥建設が民事再生手続開始を申し立てたことから急激に信用不安が高まった。以後、金融債務の棚上げなど銀行、取引業者の協力で営業を継続してきたが、15年6月期は年商15億2600万円にまで減少し5000万円の赤字を計上していた。

(株)溝尾 [兵庫] 生コンクリート製造、土木工

負債総額 54億円

 (株)溝尾(神戸市中央区東町123−1、設立昭和25年11月、資本金5600万円、溝尾廣一郎社長、従業員61名)は6月28日、神戸地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日保全命令を受けた。負債は約54億3400万円。

 同社は昭和8年創業の生コンクリート製造業者。生コンをメインに土木工事や不動産開発事業も手掛け、生コンは地元の協同組合等を、土木工事は自治体をそれぞれ主対象として営業基盤を構築。ピーク時の平成8年6月期には年商138億8800万円をあげていた。

 しかし、淡路島内での土砂採掘用地や販売用不動産の取得、須磨ニュータウン地区での分譲住宅開発、温泉観光事業への進出などで、金融依存度が高まり厳しい資金運営が続いていた。さらに公共工事削減など建設業界の低迷で、平成9年6月期以降は減収傾向に歯止めがかからず、採算確保が精一杯の状態が続いていた。

北都交通(株) [北海道] バス・タクシー業

負債総額 53億円

 北都交通(株)(札幌市東区北30条東1−1−28、設立昭和34年6月、資本金2億5000万円、武田裕幸社長、従業員585名)は6月17日、札幌地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は約53億6000万円。

 同社は昭和34年6月に(株)北都タクシーの営業基盤を引き継ぎ(株)北都ハイヤーの商号で設立され、41年グループ会社を吸収合併し現商号に変更した。その後、札幌、千歳間の高速バスの運行や貸切バス、タクシー業を主体にピーク時には年商50億円超をあげていた。

 しかし、その後は同業者との競合が激しく、格安ツアーによる貸し切りバスの単価下落、タクシー業界の不振、空港バスもJRとの競合もあって業績はジリ貧を辿り平成15年3月期は年商38億7000万円まで落ち込んでいた。また、財務面は過去の設備負担による多額の借入が重荷となり財務内容が悪化、金融機関の支援で営業を継続していたが、16年3月期は冬期間の天候不順によるスキー客、観光客の減少で売上高はさらに大きく落ち込み赤字に転落していた。

 同日に自己破産を申し立てた関連会社2社の概要は次の通り。 (株)北都交通トラベルサービス(同所、設立昭和49年12月、資本金6000万円、同社長)は、北都交通(株)の系列旅行代理店として設立された。航空券販売、旅館・バスの斡旋、旅行商品の販売を手掛け主に団体旅行を中心に、平成8年12月期には年商33億3500万円をあげていた。しかし、テロやSARSの影響で売上は大幅に減少、15年12月期は年商17億1500万円まで落ち込んでいた。負債は約3億8200万円。

 (株)北都サービス(同所、設立昭和62年4月、資本金2500万円、前田隆社長)は、燃料販売、保険代理店を手掛け、グループ会社を中心にした取引で推移していた。負債は約3億6600万円。

(株)出来鉄工所 [大阪] 自転車製造

負債総額 50億円

 (株)出来鉄工所(堺市南島町4−154−6、設立昭和23年7月、資本金1200万円、出来卓社長、従業員49名)は6月28日、大阪地裁へ民事再生手続開始を申し立て同日、保全命令を受けた。負債は約50億円。

 同社は大正7年創業の老舗自転車アッセンブリーメーカー。婦人用を主体に幼児用、三輪車、一輪車、ミニチュア、アクセサリーのほか自転車部品の製造も行っていた。全国の量販店、自転車ショップ約500社を取引対象とし、ピーク時の平成9年6月期には年商135億710万円をあげていた。

 しかし、近年は輸入品との競合や市況低迷で減収傾向に陥り、15年同期には年商が54億8637万円にとどまったことで、採算悪化とともに資金繰りが逼迫。このため、15年8月には旧本社不動産などの社有不動産の売却や従業員削減などのスリム化に取り組んできたが、業況は好転せず自力再建を断念した。

(株)秀コーポレーション [東京] 建築工事他

負債総額 44億円

 

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