コープ協同開発(株)(TSR企業コード:010278729、法人番号:7430001005857、札幌市西区発寒11条5-10-1、設立昭和62年12月、資本金4億9000万円、曾田彰社長)、(株)道環(TSR企業コード:090056680、法人番号:4430001040171、同所、設立昭和60年3月、資本金5000万円、同社長)、コープ協同不動産(株)(TSR企業コード:010261214、法人番号:5430001005859、同所、設立昭和53年8月、資本金7500万円、同社長)の3社は2月26日、札幌地裁に特別清算を申請した。
負債はコープ協同開発が約87億円、道環が約141億円、コープ協同不動産が約43億円で3社の負債合計は約271億円。
3社とも(生協)コープさっぽろ(TSR企業コード:010106413、法人番号:7430005003056、札幌市西区)の関連会社。3社で約30カ所の店舗など不動産をコープさっぽろに賃貸していた。平成27年3月期の売上高は、コープ協同開発が10億599万円、道環が4億3684万円、コープ協同不動産が5626万円。
コープさっぽろの業績改善に伴い、バブル期に行ったグループでの不動産投資の損失を整理するため、今回の措置となった。
なお、3社の負債はコープさっぽろに対するもので、コープさっぽろは引当を済ませている。
アーツ証券(株)(TSR企業コード:295803100、法人番号:3010001084162、中央区京橋3-6-18、設立平成15年8月、資本金5億円、川崎正社長、従業員12名)は2月1日、東京地裁に破産を申請した。申請代理人は浦勝則弁護士ほか(ブレークモア法律事務所、千代田区霞が関1-4-1、電話03-3506-3660)。保全管理人には加々美博久弁護士(加々美法律事務所、港区西新橋1-2-9、電話03-3581-3901)が選任された。負債総額は59億1400万円。
ブティック型証券会社として金融商品取引業を手掛け、平成27年3月期には営業収益5億5700万円をあげていた。また、当社は(株)オプティファクター(TSR企業コード:294367098、法人番号:7011001035267、渋谷区)など関連会社が扱っていた医療機関の診療報酬(レセプト)債権を一般投資家向けにも販売していた。
しかし、オプティファクターが27年11月、破産開始決定を受けたことで、その後動向が注目されていた。28年1月29日、証券取引等監視委員会からの処分勧告により関東財務局から行政処分を受けたことから事業を廃止し、法人を清算することとなったため、今回の措置となった。
CDSコンストラクショングループ(株)(TSR企業コード:297605879、法人番号:1011301017458、中央区京橋1-14-5、設立平成20年11月、資本金500万円、代表清算人:鹿納達也氏)は2月4日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。日本振興銀行関連の倒産は53社目。負債総額は約53億2000万円(平成24年10月期決算時点)。
日本振興銀行(株)(TSR企業コード:299000370、法人番号:8010001082558、千代田区、現:日本振興清算(株))が展開していた「中小企業ネットワーク」の1社。土木建築工事の請負や取引先の与信判断(保証)等の業務を展開。平成21年10月期には売上高約5億円をあげていた。
しかし、日本振興銀行が22年9月に民事再生法の適用を申請したことから、事業運営が事実上頓挫。また、24年5月に民事再生法の適用を申請した(24年11月破産開始決定)NISグループ(株)(TSR企業コード:820039535、法人番号:1500001000022、東京都港区、登記上:愛媛県松山市)に多額の不良債権が発生するなどで資金繰りも逼迫した。22年10月には現商号へと変更し事業の再構築を図っていたが奏功せず27年10月1日、株主総会の決議により解散し今回の措置となった。
(株)大湘技研(TSR企業コード:350489530、法人番号: 8050001020984、神栖市砂山3-4、設立昭和56年10月、資本金6500万円、宮澤浩二社長)は2月8日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は宮原一東弁護士(桜通り法律事務所、中央区日本橋茅場町2-3-6、電話03-6661-6553)ほか3名。監督委員には渕上玲子弁護士(日比谷見附法律事務所、千代田区有楽町1-6-4、電話03-3595-2062)が選任された。負債総額は約42億円。
昭和56年10月設立された石英ガラスおよびシリコン素材の研削・研磨加工業者。半導体製造各社に販路を築き、ピーク時の平成20年5月期には売上高56億548万円、当期利益7960万円を計上していた。しかし、リーマン・ショック以降の急速な経済環境悪化を受け、国内需要が落ち込んだため、21年5月期の売上高は27億9769万円に減少、4億3761万円の赤字を計上した。
その後、海外企業との取引を開始するなど販路を開拓し一時的に業績は復調し、増産に対応するため設備投資も行った。しかし、抜本的な業績回復には至らず、かえって設備投資が経営を圧迫する事態となった。金融円滑化法を利用するなど金融機関から支援を受け経営再建に努めていたが、ここにきて自主再建を断念して今回の措置となった。
(株)シンコー(TSR企業コード:141045809、法人番号:9370301000661、石巻市万石町3-23、設立昭和62年7月、資本金1億3150万円、丹野耕太郎社長、従業員42名)は2月26日、仙台地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は及川毅弁護士(弁護士法人及川毅法律事務所、登米市迫町佐沼字中江4-1-1、電話0220-44-4220)。負債総額は約37億円。
海産物・水産物の加工・卸売会社で、業容拡大に伴い渡波工場、渡波第2工場を開設した。取扱品は鮭、タラ、カキ、アサリ、生のり、昆布、赤貝、ホタテなど幅広く、ピークとなる平成8年6月期には売上高21億1303万円を計上した。
その後は得意先需要の減少などから一進一退の業績推移をたどっていたが、東日本大震災で本社および渡波工場、渡波第2工場の1階部分が浸水し、在庫が流出する甚大な被害を受けた。
23年5月末より段階的に営業を再開したが、23年6月期の売上高は11億355万円にとどまったうえ、災害損失など合計6億2252万円に及ぶ特別損失を強いられ最終赤字が5億9522万円になり、一気に債務超過へ転落した。25年6月期は売上高約5億2900万円に対し営業赤字7700万円、経常赤字1億1700万円を計上したが、補助金収入を中心とした特別利益により最終利益は8億1300万円を確保した。
しかし、補助金を不正に受給したとして、宮城県より約6億円の返還命令を受け経営環境は急変。既存顧客との取引も減少し始め、機械メーカーへの支払遅延や工事業者に対する未払いなどが表面化していた。業績改善の見通しが立たないことから今回の措置となった。
関連サービス
人気記事ランキング


2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ
2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。
2

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭
街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。
3

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務
代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。
4

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査
全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。
5

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃
2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。