こうして倒産した

2022年(令和4年)11月度こうして倒産した・・・
富士たまご(株)ほか7社
  • 静岡
  • 鶏卵生産ほか
負債総額
345億9500万円
 

 富士たまご(株)(TSR企業コード:018287611、法人番号:5080101019209、富士宮市根原字宝山47-6、設立2016(平成28)年6月、資本金300万円、福澤淳一社長)は11月30日、東京地裁へ会社更生法の適用を申請し同日、開始決定を受けた。また、関連7社は同日、同地裁へ民事再生法の適用を申請し同日、開始決定を受けた。管財人には髙井章光弁護士(髙井総合法律事務所、東京都港区西新橋1-15-5、管財人室03-6758-6936)が選任された。
 負債総額は富士たまごが119億9100万円、8社合計は345億9500万円。
 富士たまごは、イセ食品(株)(TSR企業コード:311024971、法人番号:8030001061642、千代田区)を中心とするグループの1社で鶏卵の生産を手掛けていた。鶏舎が完成した2020年から稼働を開始し、数十億円の年間売上高をあげていた。
 しかし、グループの中心で過大な金融債務を抱えていたイセ食品が飼料価格の高騰や「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う外食産業の不振などで業績が悪化し、2022年3月11日に債権者から会社更生法を申し立てられ同日、東京地裁より保全命令を受けた。11月25日、イセ食品は(株)SMBCキャピタル・パートナーズ(TSR企業コード:133740790、法人番号:4010001207498、千代田区)とグループ13社を支援するスポンサー契約を締結。当社ほか7社は、法的手続きでの再建を目指すこととなった。

 富士たまごと同時に民事再生法の適用を申請した関連7社は以下の通り。今後、簡易再生への移行を予定している。
・(株)新ひたちファーム(TSR企業コード:022055614、法人番号:8050001041527、茨城県東茨城郡城里町下青山1312、設立2016(平成28)年8月、資本金300万円、青山真一郎社長、負債総額20億4200万円)
・千葉孵化場(株)(TSR企業コード:322550416、法人番号:2040001065012、千葉県東金市小野4-1、設立2011(平成23)年11月、資本金300万円、小出公彦社長、負債総額12億6000万円)
・(有)はやま農場(TSR企業コード:017799988、法人番号:5380002005814、福島県田村市船引町堀越字柴平69-5、設立1999(平成11)年4月、資本金300万円、井上徳久社長、負債総額23億4600万円)
・イセファーム東北(株)(TSR企業コード:140053930、法人番号:8370201002412、宮城県加美郡色麻町黒沢字切付7-10、設立1983(昭和58)年1月、資本金1000万円、福澤淳一社長、負債総額77億6900万円)
・(株)かすみがうら農場(TSR企業コード:023759798、法人番号:7050001042344、茨城県かすみがうら市新治1786-1、設立2017(平成29)年2月、資本金300万円、笹目宣興社長、負債総額52億3400万円)
・(有)つくばファーム(TSR企業コード:280387482、法人番号:7050002014656、茨城県石岡市三村2459-3、設立2000(平成12)年9月、資本金300万円、原田睦彦社長、負債総額27億1500万円)
・(有)森屋農場(TSR企業コード:310038111、法人番号:5030002088324、茨城県石岡市三村2459-3、設立1966(昭和41)年4月、資本金1000万円、福澤淳一社長、負債総額12億3800万円)

ジェミック(株)
  • 東京
  • 医療機器卸
負債総額
95億5900万円
 

 ジェミック(株)(TSR企業コード:292170181、法人番号:5010001003434、中央区日本橋小舟町3-7、設立1984(昭和59)年3月、資本金5700万円、関恕夫社長)は11月7日、東京地裁に破産を申請した。申請代理人は髙畠希之弁護士(日比谷見附法律事務所、千代田区有楽町1-6-4、電話03-3595-2089)。負債総額は95億5900万円。
 医業経営コンサルティングのアイテック(株)(TSR企業コード:291752233、法人番号:5010001000159、東京都中央区)の100%子会社で、医療機器の卸売を手掛けていた。大手薬品販売会社や医療機器メーカーなどと取引を重ね、2011年3月期には売上高18億6332万円をあげていた。その後、アイテックが医療機器の販売事業を強化するなどしたことで業容が急拡大し、2017年3月期の売上高は127億9340万円へ急伸した。
 以降も年間売上高は100億円台を維持していたが、採算性は低く内部留保の蓄積が遅れていた。こうしたなか2022年10月17日、アイテックが東京地裁に民事再生法の適用を申請。当社は事業継続を目指していたが、親会社の倒産で信用が失墜し、事業継続が困難となった。

(株)セントラルシティ
  • 兵庫
  • 不動産売買ほか
負債総額
55億円
 

 (株)セントラルシティ(TSR企業コード:576524271、法人番号:5010001143858、神戸市中央区加納町3-1-26、設立1958(昭和33)年5月、資本金9000万円、阪本晃社長)は10月31日、神戸地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には矢形幸之助弁護士(矢形法律事務所、同市中央区元町通6-1-6、電話078-360-1222)が選任された。負債総額は55億円。
 神戸市内を主な営業エリアとする不動産業者。オフィスビルやマンションなどを取得し、リノベーションによる不動産価値の向上や土地の有効活用を提案していた。
 近年は神戸市内でビジネスホテルを経営するほか、大阪や京都、東京にも拠点を開設し、2019年5月期は売上高約196億1900万円を計上していた。しかし、過去からの借入負担が収益を圧迫し、窮屈な資金運営を余儀なくされていたことなどから、所有する収益物件の売却を進めていた。
 こうしたなか、2020年以降は「新型コロナウイルス」感染拡大の影響もあり、事業計画に狂いが生じ、2021年9月に事業を停止していた。

(株)徳増興産
  • 福岡
  • 不動産賃貸
負債総額
45億円
 

 (株)徳増興産(TSR企業コード:880260203、法人番号:5290801002491、北九州市戸畑区新池1-11-24、設立1967(昭和42)年7月、資本金4500万円、德増雄三社長)は11月8日、福岡地裁小倉支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には小倉知子弁護士(ナリッジ共同法律事務所、同市小倉北区鍛冶町1-2-16、電話093-531-3515)が選任された。負債総額は45億円。
 プロパンガス販売を目的に設立し、一般顧客へ販売する一方で、賃貸マンションを建設して資産形成を進めてきた。1989年4月、不動産業へ特化すると同時に、プロパンガス販売事業を関連の(有)徳増商会(TSR企業コード:880420820、法人番号:3290802004456、北九州市小倉南区)に移管した。
 賃貸事業では、利便性の高いエリアでファミリーマンションを展開し、2003年以降は投資を加速するなか、大手のフランチャイズに加盟して不動産仲介も手掛けていた。また、賃貸マンションの一角で公衆浴場「華の湯」や飲食店の「せせらぎダイニング」、インターネットカフェ、美容室など、グループでの多角経営を手掛け、2008年2月には25階建・129戸の賃貸タワーマンション「トーマスタワー」を完成。地区有数の不動産賃貸会社として存在感を示し、2008年8月期は13億1524万円の売上高を計上した。
 しかし、継続的な開発に加え、2009年8月期には投資計画が中止となった福岡市中央区今泉の土地を12億5000万円で取得したことにより、同期末の有利子負債は91億4300万円に拡大。同期中には総額28億円を投じて大型の賃貸マンションも完成させたが、投資ファンドに売却する計画が頓挫して資金繰りが急速に悪化し、これまでの過大投資による歪みが表面化した。
 このため、2010年8月期には主力行が中心となってDDS(デット・デット・スワップ)による事業再生を選択。経営責任を取る形で德増雄三社長が辞任する一方、主力行の出向者を専務取締役として招聘して再建を進めてきた。
 以降は対外信用の低下等で新規の開発が困難となるなか、金融支援を仰ぎながら保有物件の売却を進めてきたが、賃貸収入の減少により採算性が悪化。2012年8月期は大型物件の売却で売上高を31億8377万円に大きく伸ばしたが、簿価を下回る売却を余儀なくされて約12億円の赤字を計上した。
 2015年10月、德増氏が代表取締役社長に復帰したが、その後の年間売上高は3~5億円にとどまり、赤字を散発。2021年8月期は特別利益により10億円の黒字となったが、資金繰りは好転せず2022年4月、トーマスタワーに金融機関が、同年9月には自治体がそれぞれ差押登記を設定するなど、資金繰りの悪化が露呈。債務弁済のめどが立たなくなり、今回の措置となった。

(株)すすき牧場
  • 福岡
  • 畜産業
負債総額
32億3228万円
 

 (株)すすき牧場(TSR企業コード:870108352、法人番号:5290001037371、宗像市河東1、設立1973(昭和48)年5月、資本金5800万円、代表清算人:薄一郎氏)は11月2日、福岡地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は32億3228万円(2021年3月期決算時点)。
 1947年8月に創業した畜産業者。本社での牧場経営のほか、一時は北海道にも進出して業容を拡大し、1991年3月期には保有頭数が7000頭を超え、売上高約44億4000万円をあげていた。しかし、2004年に本社事業に注力するため、北海道の事業所を廃止。その後はホルスタイン種の牛の畜産を主体に、20ヘクタールの本社牧場で肉牛約2500頭を肥育し、成牛などを販売していたが、2015年3月期には売上高が約10億円に減少し、採算性も悪化していた。
 以降も輸入自由化による安価な輸入肉との競争で国内産成牛の価格が大幅に低下するなか、コスト低減による経営合理化等に取り組み、採算性の維持に努めていた。また、旧:中小企業再生支援協議会の支援を仰いでいたが、以前からの赤字計上により2021年3月期には8億8862万円の債務超過に陥っていた。
 こうしたなか、単独での再生は困難として、同業の神内ファーム二十一(株)(TSR企業コード:030159784、法人番号:8430002052336、北海道浦臼町)への事業承継を決定。2021年11月、会社分割方式で事業を譲渡し、当社は2022年3月31日、株主総会の決議により解散していた。

戦後歴代の大型倒産

日本の戦後歴代の大型倒産を
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