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2019年「全国新設法人動向」調査

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公開日付:2020.05.29

 2019年(1-12月)に全国で新しく設立された法人(以下、新設法人)は13万1,292社(前年比1.7%増)で、2017年以来、2年ぶりに前年を上回った。
 産業別の増加率は、トップが建設業の1万4,624社で前年比7.0%増。次いで、小売業1万901社の同5.4%増、運輸業2,444社の同5.3%増の順。一方、不動産業は1万3,853社(同11.9%減)で、2015年以来、4年ぶりに1万4,000社を割り込んだ。
 都道府県別の増加率は、トップが滋賀県(同12.0%増)で、次いで、宮崎県(同11.32%増)、広島県(同8.5%増)の順。上位10位のうち、西日本が7府県を占めた。
 2019年の新設法人の商号は、最多が「令和」の54社(前年ゼロ)。このほか、ローマ字表記の「REIWA」が26社(同)、カタカナの「レイワ」が14社(同)、「令和商事」が12社(同)で、元号の改元はインパクトが大きく、社名としての浸透も早いことから使われやすいようだ。

  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(対象370万社)から、2019年(1-12月)に全国で新しく設立された全法人を抽出し、分析した。

2019年の新設法人は前年比1.7%増、2年ぶりに増加

 2019年の新設法人は、13万1,292社(前年12万8,973社)だった。2018年はリーマン・ショック直後の2009年以来、9年ぶりに減少したが、1年で再び増加に転じた。
 2019年の休廃業・解散は4万3,348社、企業倒産は8,383社だった。市場からの退出も多いが、新設法人が市場の新陳代謝を促し、経済活動の活性化の一翼を担っている。

新設法人1

新設法人の最多商号は「令和」

 2019年の新設法人で最も多かった商号は、「令和」の54社(前年ゼロ)だった。2019年4月1日の新元号発表まで、東京商工リサーチの企業データベースに商号が「令和」の法人は確認されなかった。だが、発表後は設立ラッシュとなり、前年トップの「アシスト」の46社を押しのけ、堂々の1位となった。
 改元関連では、「REIWA」が26社(前年ゼロ)、「レイワ」が14社(同)、「令和商事」が12社(同)など。
 上位には「アシスト」が46社(前年40社)、「トラスト」と「ライズ」が41社、「RISE」が38社など、前向きで未来志向、親和性を重んじる商号が並ぶ。

新設法人2

業種別、アパレル関連業が2年連続で最大の下落率

 産業を細分化した業種の増減率では、最も減少したのは繊維・衣服等卸売業の前年比25.2%減(538社→402社)だった。アパレル関連業種は、中国などから安価な製品が流入し、価格競争が激しい。一方で、百貨店の慢性的な不振に加え、2019年10月の消費増税、記録的な暖冬などで、個人消費の低迷が直撃した業界を象徴している。
 2018年の最大の下落率は、なめし革・同製品・毛皮製造業で同27.2%減(99社→72社)だったため、アパレル関連が2年連続で下落率ワーストとなった。2020年も幕開けから「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う外出自粛の影響で、休業・営業自粛を余儀なくされ、百貨店や小売店の苦境はさらに増している。アパレル関連業種の新設数は、しばらく低調に推移する可能性が高い。


 2019年の全国の新設法人は13万1,292社で、2年ぶりに前年を上回った。
 新設法人の商号は、「令和」が最も多く、アルファベット(REIWA)やカタカナ(レイワ)などを含めると100社を超える「令和」企業が誕生した。5月1日の改元を商号に反映しており、改元イヤーらしい結果となった。
 新設法人数は増加しているが、地域的な事情も散見される。東北6県のうち、岩手県と山形県を除く4県は前年割れとなった。増加した2県も新設法人率は岩手県が36位、山形県が43位と低迷、東日本大震災からの復興も時間の経過とともに地域浮揚効果が薄れているかもしれない。
 産業別では、不動産業が前年比11.9%減の1万3,853社だった。都市部やインバウンド需要を取り込んだエリアを中心に、地価高騰、建築資材や労務費の上昇で住宅価格やオフィス賃料が値上がりを続けていた。しかし、2019年は中国景気の低迷、相次ぐ不祥事で投資用貸家バブルが弾け、新設法人数の減少につながった。
 2020年は「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う緊急事態宣言の間、法務局が業務を一部縮小するなど、新設法人の手続きに少なからず影響が生じた。その後も、深刻な景気悪化に加え、「新しい生活様式」の実践で、従来のビジネスモデルや収益シミュレーションが狂い、起業計画の練り直しを迫られることが危惧されている。
 新型コロナの終息時期にも左右されるが、2020年の新設法人数は、再び前年を下回り12万社台に戻る可能性も出ている。

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