• TSRデータインサイト

2月の「負債1,000万円未満」倒産 41件 年度は3年連続で500件台が確実に

~ 2026年2月の「負債1,000万円未満」倒産動向 ~


 2026年2月の負債1,000万円未満の倒産は、41件(前年同月比21.1%減)と 3カ月ぶりに前年同月を下回った。2025年度(4-2月累計)は490件(前年同期比2.5%減、前年同期503件)で前年同期を下回っているが、年度では3年連続で500件台が確実になった。

 産業別では、10産業のうち、増加は情報通信業の1産業のみ。減少は農・林・漁・鉱業、建設業、製造業、卸売業、小売業、金融・保険業、サービス業他の7産業。不動産業と運輸業は、前年同月と同件数だった。
 東京商工リサーチ(TSR)が2月に実施した「価格転嫁」に関するアンケート調査で、賃上げを念頭にした価格協議を行い「一部または十分に価格転嫁できた」企業は、57.1%にとどまった。
 また、同月に実施した「賃上げ」に関するアンケートの賃上げ実施率の83.6%(2026年度・見込み)を下回り、賃上げ分の価格転嫁ができていないにもかかわらず、人手不足で賃上げせざるを得ない企業もみられる。
 連合は、前年度に続き全体5%以上の賃上げ目標を掲げるが、人件費を含む各種コストアップが収益を圧迫し、息切れを感じる企業も増えている。イランでの軍事衝突による原油の急騰でさらなるコスト増も懸念され、価格転嫁が追いつかず、資金繰りが限界に達した企業の倒産が増える可能性も出てきた。
※本調査は、2026年2月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

負債1,000万円未満の倒産 件数推移

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の秀和グループ、9億円の債務超過

6月17日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)秀和グループ(TSRコード:027747050、江東区)の財務内容が一部判明した。

2

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

3

  • TSRデータインサイト

倒産データからみる「倒産が多い住所」 ~ 一等地のイメージと与信リスク ~

「倒産が多発する住所」は、現代のビジネスモデルの結果だ。ネット全盛期のいま、企業の実体が見えにくいのは普通なのかも知れない。だが、そんな風潮のなか、登記上住所の一等地に惑わされず経営実体をいかに見極めるか。ここでもまた、外形に惑わされない“目利き力”が問われている

4

  • TSRデータインサイト

【2026年3月期決算】役員報酬額1億円以上の開示 過去最多の934人に 社数も387社で最多を更新 上位5人中、外国人4人

2026年3月期決算の上場企業2,198社のうち6月26日12時までに有価証券報告書の提出を確認できたのは9割(90.7%)の1,995社だった。例年と異なり株主総会前に有価証券報告書を提出する上場企業が増えた。報酬額1億円以上の役員を開示した企業は387社、人数は934人で前年の364社・887人を上回った

5

  • TSRデータインサイト

環境経営総合研究所の「粉飾の手口」

(株)環境経営総合研究所(TSRコード: 294046615、渋谷区、以下ERI)が3月26日、東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ(TSR)が独自入手した資料や関係者が「実際の売上は100分の1程度」と語る粉飾の実態がみえてきた。

TOPへ