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負債1000万円未満の倒産 2021年度は456件、7年ぶりに前年度を下回る

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公開日付:2022.04.08

 2021年度(4-3月)の負債1,000万円未満の企業倒産は456件(前年度比25.9%減)で、2014年度以来、7年ぶりに前年度を下回った。また、件数が400件台は、2016年度(418件)以来、5年ぶり。
 負債1,000万円未満のうち、コロナ関連倒産は96件(前年度57件)で、構成比は21.0%(同9.2%)と、5社に1社がコロナ関連倒産となっている。
 産業別では、最多は「サービス業他」の215件(前年度比28.8%減)で、3年ぶりに前年度を下回った。次いで、「建設業」が70件(同22.2%減)、「小売業」が64件(同6.6%増)の順。
 業種別では、最多が「飲食業」の70件(同31.3%減)で、以下、美容業やエステティック業を含む「生活関連サービス業,娯楽業」が40件(同23.0%減)、経営コンサルタント業や広告業を含む「学術研究,専門・技術サービス業」が32件(同17.9%減)と続く。創業しやすい半面、資産背景がぜい弱な業種で倒産が多く発生している。
 原因別の最多は、「販売不振」の330件(同27.6%減)で、業績低迷から抜け出せず事業継続を断念するケースが多い。資本金別は、1,000万円未満が428件(同25.1%減)で、構成比は9割超(93.8%)と、小・零細企業が大半だった。
 形態別は、「破産」が444件(構成比97.3%)で、小・零細規模ほど先行きの見通しが立たず、事業再建ではなく事業継続を断念するケースがほとんど。
 コロナ関連支援は、事業規模を問わず多くの企業が恩恵を受けた。ただ、売上回復が遅れるなかで、債務の過剰感は増している。また、小・零細企業の経営体力は消耗し、支援効果は薄れつつある。さらに、コロナ禍の収束が見えないなかで、倒産や廃業の決断を迫られている経営者は少なくない。こうした企業への事業再構築や経営再建、廃業に向けた支援が、これまで以上に重要となっている。

  • 本調査は、2021年度(2021年4月-2022年3月)に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、通常の企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

7年ぶりに前年度を下回る

 2021年度(4-3月)の負債1,000万円未満の企業倒産は456件(前年度比25.9%減)で、7年ぶりに前年度を下回った。件数が400件台となるのは、2016年度(418件)以来、5年ぶり。
 負債1,000万円未満の倒産のうち、「新型コロナ」関連倒産は96件(前年度57件)で、1.6倍に増加。構成比は21.0%で、前年度の9.2%より11.8ポイント上昇した。
 2021年度は幾度となく「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」が発令された。さらに、ここにきて再び感染者数は増勢の兆しが出始めている。
 コロナ禍での資金繰り支援策により、負債1,000万円未満の倒産も低水準で推移している。ただ、中小・零細企業ほど業績回復が遅れていて、過剰債務の解消が急がれる。

1000万未満

【産業別】10産業のうち、8産業が減少

 産業別件数は、10産業のうち、小売業と金融・保険業を除く8産業で前年度を下回った。
 最多は、サービス業他の215件(前年度比28.8%減)で、3年ぶりに前年度を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は47.1%で、前年度の49.0%より1.9ポイント低下した。
 このほか、不動産業7件(同36.3%減)が4年連続、情報通信業20件(同56.5%減)が5年ぶり、農・林・漁・鉱業6件(同25.0%減)が4年ぶり、建設業70件(同22.2%減)、卸売業36件(同34.5%減)が3年ぶり、製造業21件(同22.2%減)、運輸業14件(同6.6%減)が2年ぶりに、それぞれ前年度を下回った。
 一方、金融・保険業が3件(同50.0%増)で2年連続、小売業が64件(同6.6%増)で3年ぶりに、それぞれ前年度を上回った。
 業種別では、金属製品製造業が前年度比300.0%増(1→4件)、機械器具小売業が同66.6%増(6→10件)、 飲食料品小売業が同10.0%増(10→11件)などで増加。一方、減少は機械器具卸売業が同37.5%減(16→10件)、織物・衣服・身の回り品小売業が同33.3%減(12→8件)、飲食業が同31.3%減(102→70件)、飲食料品卸売業が同9.0%減(11→10件)など。

1000万未満

【形態別】破産が9割超

 形態別件数は、法的倒産が455件(前年度比25.7%減)で、2014年度以来、7年ぶりに前年度を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は99.7%で、前年度の99.5%より0.2ポイント上昇した。
 法的倒産のうち、破産が444件(同25.6%減)、特別清算が5件(同66.6%増)の計449件で、構成比は98.4%だった。小・零細企業が主体で、先行きの見通しが立たず事業継続を断念し、消滅型の「破産」を選択しているようだ。
 このほか、「民事再生法」が6件(同53.8%減)、「取引停止処分」が1件(同66.6%減)だった。「会社更生法」は2007年度以降の15年間では発生していない。

【原因別】販売不振が7割超

 原因別件数では、最多が「販売不振」の330件(前年度比27.6%減)で、2年ぶりに前年度を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は72.3%(前年度74.0%)だった。
 「既往のシワ寄せ(赤字累積)」は20件(前年度比25.9%減)だった。
 『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は350件(前年度比27.9%減、前年度486件)で、2年ぶりに前年度を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は76.7%で、前年度(78.8%)より2.1ポイント低下した。
 このほか、「他社倒産の余波」が38件(前年度比29.6%減)、「事業上の失敗」が22件(同26.6%減)で、前年度を下回った。一方、代表者の病気や死亡を含む「その他」は29件(同11.5%増)で、2年連続で前年度を上回り、2007年度以降の15年間で最多を記録した。

【資本金別】1千万円未満が9割超

 資本金別件数は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が428件(前年度比25.1%減、前年度572件)で、2015年度以来、6年ぶりに前年度を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は93.8%で、前年度(92.8%)より1.0ポイント上昇。2007年度以降の15年間で、構成比は最高となった。
 内訳は、「1百万円以上5百万円未満」が161件(前年度比21.0%減、前年度204件)、「個人企業他」が160件(同24.5%減、同212件)、「1百万円未満」が73件(同21.5%減、同93件)、「5百万円以上1千万円未満」が34件(同46.0%減、同63件)だった。
 このほか、「1千万円以上5千万円未満」が27件(同37.2%減、同43件)で、2年ぶりに前年度を下回った。「5千万円以上1億円未満」は前年度と同件数の1件。「1億円以上」はゼロで、2019年度以降、発生していない。

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