上半期(1-6月)の「円安」倒産 3年連続増の33件 丸住製紙など大型倒産が相次ぎ、負債は前年の8倍増
2025年上半期(1-6月) 「円安」関連倒産(6月30日現在)
2025年上半期(1-6月)の「円安」関連倒産は33件(前年同期比3.1%増)で、上半期では2023年同期から3年連続で増加した。
負債総額は889億9,600万円(同696.3%増)で、前年同期の約8倍に急増した。2月に洋紙製造の丸住製紙(株)(愛媛、負債590億円、民事再生法)、5月にスポーツ・カジュアル靴・雑貨類販売の(株)ロイヤル(愛知、負債83億3,000万円、民事再生法)など、前年同期は2件だった負債10億円以上が9件と大幅に増え、負債が膨らんだ。
2025年上半期の「円安」倒産は、増減を繰り返しながら推移した。産業別では、最多が卸売業の14件(前年同期14件)、次いで製造業6件(同4件)、小売業(同10件)とサービス業他(同ゼロ)が各5件と続いた。
為替相場は乱高下で推移するが、トランプ関税の猶予期間が迫るなか、米国金利引き下げの見方も出始め、為替の行方が注目される。ただ、トレンドは依然として円安気配で、当面は物価安定をもたらす決め手がないまま、円安倒産は高止まり状態が続くとみられる。