こうして倒産した

2026年(令和8年)5月度こうして倒産した・・・
(株)トーシンホールディングス
  • 愛知
  • 持株会社、不動産賃貸
負債総額
159億9100万円
 

 (株)トーシンホールディングス(TSRコード:400797887、法人番号:3180001020233、名古屋市中区栄3-4-21、設立1988(昭和63)年4月、資本金7億4209万9959円)は5月8日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し同日、会社更生開始決定を受けた。
 申請代理人は粟田口太郎弁護士、四十山千代子弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、千代田区大手町1-1-1)ほか。
 負債総額は159億9100万円。

 建築資材販売などを目的に東新産業(株)の商号で設立。その後、携帯電話の普及を機に、東海地区を中心に携帯電話ショップの運営に転換したほか、不動産賃貸、ゴルフ場の運営なども手掛けた。2000年に当時のナスダック市場に上場して業容を拡大させ、2013年4月期には連結売上高276億9596万円を計上。その後、2018年5月に株式分割を実施して持株会社体制に移行し、2022年に上場区分の再編に伴いスタンダード市場へと上場した。
 しかし、近年は携帯ショップの競合激化などから業績が伸び悩んでいた。こうしたなか、2025年2月には事業子会社の不適切会計の発覚に伴い、過年度の有価証券報告書を訂正。また、経理人員が十分ではなく確実な決算事務が遂行できる態勢ではないなどとして、内部統制に問題を抱えていることが表面化した。
 同年10月、開示内容に虚偽があるとして東京証券取引所から改善報告書の提出を求められた。さらに11月には元代表の倫理観・誠実性の欠如などでガバナンス機能不全に陥り、長期間の複数の不適切会計が行われたと指摘され、東京証券取引所より特別注意銘柄の指定を受けるなど混乱が相次いでいた。
 業績低迷や経営をめぐるトラブルなどで信用が低下するなか、元代表の影響力を減らすことなどを通じて経営を安定させる目的で、会社更生法の適用による再建を目指すこととなった。

(株)ゼクサバース
  • 東京
  • メタバース体験施設運営ほか
負債総額
74億4400万円
 

 (株)ゼクサバース(TSRコード:694871559、法人番号:9010001225603、千代田区麹町3-5-2、設立2022(令和4)年3月、資本金300万円)は4月16日、債権者から東京地裁に破産を申し立てられ5月18日、破産開始決定を受けた。
 破産管財人には吉田和雅弁護士(はぜのき法律事務所、中央区築地2-3-4)が選任された。
 負債総額は74億4400万円。

 2025年12月18日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)ドローンネット(TSRコード:024112925、法人番号:8011001115646、千代田区)の実質的経営者が代表を務め、メタバースの体験施設の運営やブロックチェーン開発、ウイスキー販売などを手掛けていた。
 ドローンネットが貸借していた物件を当社に転貸していたが、ドローンネットが実質的経営者の死去を発端に破産し、当社の動向にも注目が集まった。ドローンネットと当社との債権債務や取引の解明が必要と考えられたことから、ドローンネットの破産管財人から破産を申し立てられていた。

(株)キュアテックス
  • 東京
  • 和紙繊維製品製造ほか
負債総額
32億円
 

 (株)キュアテックス(TSRコード:297258451、法人番号:9010901021457、世田谷区玉川3-20-2、設立2007(平成19)年11月、資本金9000万円)は5月15日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には衛藤佳樹弁護士(TMI総合法律事務所、港区六本木6-10-1)が選任された。
 負債総額は債権者約80名に対して32億円。

 和紙を素材とした繊維の製造を中心に事業を展開。新潟県と福井県に工場を構え、独自製法による和紙糸「キュアテックスヤーン」や農園芸資材「キュアシート」などを製造。繊維業界の環境配慮製品として注目され、2019年9月期は売上高11億円をあげていた。
 しかし、商品は浸透せず、コロナ禍の影響による取引先からの受注悪化から業績低迷が長期化していた。2024年9月期は売上高5500万円に落ち込み、金融債務の負担も重荷となっていた。2025年4月には債権回収会社から譲受債権をめぐる訴訟を受けて信用が低下、ここにきて経営が限界に達した。

(株)プラウド
  • 静岡
  • 中古車販売
負債総額
30億6100万円
 

 (株)プラウド(TSRコード:442038542、法人番号:2080101006928、三島市八反畑107-1、設立2007(平成19)年1月、資本金700万円)は5月11日、静岡地裁沼津支部より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には瀬野真志弁護士(瀬野・平法律事務所、沼津市御幸町24-46-2)が選任された。
 負債総額は30億6100万円。

 中古車販売を手掛け、「お手頃価格の中古車販売」をコンセプトとして、独自の価格設定を行うなど同業他社との差別化に取り組んでいた。また、静岡県内外への積極的な出店に加え、美容事業、コインランドリー事業、ベーカリー事業、障がい者支援事業など多角化経営を展開し、2021年12月期には売上高103億5800万円を計上するなど急成長を遂げていた。
 しかし、2021年12月期より自社ローンを強化したことに加え、契約台数の急激な増加に対して資金調達が難航したことで資金繰りが悪化。2023年5月には一時的に全店休業となる事態に陥った。
 その後はコンサルティング会社の支援のもと、経営再建を目指すため、店舗閉鎖や在庫車両の販売を進めていたが、主力従業員の退職なども重なり2024年12月期の売上高は20億5600万円と大幅に減少、連続赤字計上により債務超過に転落するなど資金繰りが逼迫し、今回の措置となった。

(株)ナイルワークス
  • 埼玉
  • 農業用ドローン開発ほか
負債総額
25億円
 

 (株)ナイルワークス(TSRコード:013452126、法人番号:4011001103596、さいたま市南区四谷3-9-29、登記上:東京都千代田区麹町3-3、設立2015(平成27)年1月7日、資本金9782万7500円)は5月20日、東京地裁に特別清算を申請した。
 申請代理人は池田佳菜子弁護士(東京富士法律事務所、千代田区麹町3-3)。
 負債総額は25億円。

 農薬や肥料散布などの農業用ドローン開発や販売を主軸に事業を展開。また、AIを活用した測量などファームソリューションのほか、農薬散布の依頼と受託のマッチングサービスなども手がけていた。しかし、研究開発にかかわる支出が先行していたうえ、ドローン機体の開発が計画から大幅に遅れたことで売上不振が長期化した。
 大手商社や輸送機器メーカーによる出資や貸付などの支援を得ていたが、人件費や開発費負担から赤字が累積。2024年12月期は売上高1億1020万円に対して、8億4375万円の赤字を計上し、21億8447万円の債務超過となっていた。
 こうしたなか、ドローン事業の知的財産権などを、NTT東日本(株)(TSRコード:294094121、法人番号:8011101028104、新宿区)などが出資する(株)NTT e-Drone Technology(TSRコード:137491174、法人番号:7030001139712、朝霞市)に譲渡した。NTTイードローンは、国産の農業用ドローン開発の中核技術として活用する意向。
 また、ファームソリューションやマッチングサービスなどの事業も他社への譲渡が完了したため、2025年11月28日株主総会の決議により解散していた。

(株)トーシン
  • 滋賀
  • ペレット製造・販売ほか
負債総額
23億3100万円
 

 (株)トーシン(TSRコード:650134443、法人番号:9160001005742、甲賀市甲賀町隠岐2403-20、設立1992(平成4)年10月、資本金2000万円)は月29日、大阪地裁に民事再生法をの適用を申請し同日、監督命令を受けた。
 申請代理人は山形康郎弁護士(弁護士法人関西法律特許事務所、大阪市中央区北浜2-5-23)ほか3名。
 監督委員には野村祥子弁護士(堂島法律事務所、大阪市中央区北浜2-3-9)が選任された。
 負債総額は債権者62名に対して23億3100万円。

 家庭用ゴミとして排出される回収ペットボトル粉砕フレークを主原料とした再生合成樹脂シート(帯電防止シートなど)の製造を主体に手掛けていた。その後、製造子会社としてレコを設立するほか、2013年6月にはベトナムにRECO ASIAを設立し、積極的な設備投資により2007年9月期の売上高は12億円へと大幅に伸長。2008年の三重工場開設以降はさらに業容を拡大させ、2013年9月期は売上高18億9000万円を計上していた。
 しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う市況環境の悪化を受け、2020年9月期の売上高は15億円にまで減収。2023年に入ると取引先と契約上の問題が発生し、裁判による提訴を受けた。また、円安の影響で資材価格が高騰していたことで価格の折り合いがつかず失注する案件もあり、2024年9月期の売上高は9億円にまで落ち込んだ。
 金融機関からの資金調達もできず、代表個人からの借入金での資金繰りを維持していたなか、金融機関に対して借入金返済のリスケジュールを要請。中小企業活性化協議会を活用した経営改善を目指したが奏功せず、今回の措置となった。

戦後歴代の大型倒産

負債額の大きな歴代倒産上位20社のリストです

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ