札証物産(株)(TSRコード:010029540、法人番号:2430001006810、札幌市中央区南7条西1-13-6-6、設立1965(昭和40)年9月、資本金7000万円)は再度の資金ショートを起こし2月10日、行き詰まりを表面化した。
負債総額は64億6200万円。
建売住宅のハウスメーカーとして自社ブランド「impro(イプロ)」などを展開。札幌市内ではトップクラスの実績を誇り、建売販売のほか注文住宅やリフォーム工事、アパートや駐車場の賃貸も併営し、2021年8月期には売上高54億8005万円を計上。以降も積極的な営業展開を進め、2022年8月期まで4期連続で増収を確保した。
しかし、2025年8月期の売上高は49億5748万円へ落ち込み、14億6340万円の最終赤字を余儀なくされた。さらに近年は、人手不足を背景とした施工日数の長期化から商品の販売回転率が低下し、金利負担が1億円を超えたことで利益水準が低迷。建築資材の高騰や借入過多の状態から厳しい資金繰りに陥り、今回の事態となった。
米子バイオマス発電合同会社(TSRコード:028889169、法人番号:7010003027776、米子市大篠津町3153-1、登記上:東京都千代田区丸の内1-4-1、設立2018(平成30)年6月、資本金10万円、代表社員:米子バイオマス発電一般社団法人)は2月6日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。
申請代理人は柴原多弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2)。
監督委員には上田慎弁護士(梶谷綜合法律事務所、千代田区大手町1-7-2)が選任された。
負債総額は債権者27名に対して49億7000万円。
米子バイオマス発電所(米子市)の運営会社。大手企業などから出資を得て2019年9月に着工、2022年4月2日に稼働を開始した。木質ペレット、パーム椰子殻などを利用した木質バイオマス発電を手掛け、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT制度)に基づき地元電力会社などへ販売、想定年間発電電力量は約3億9000万kWh(一般家庭12.5万世帯分相当)、年間総収入額は約90億円規模と計画していた。
ところが、2023年5月17日に燃料貯留槽内で火災が発生。2023年9月9日にも燃料受入搬送設備において粉塵爆発火災が発生し、稼働停止に陥った。同年9月26日には米子市長より「米子バイオマス発電所周辺住民の安全確保対策の徹底について」の申し入れを受けたほか、一部の地元住民からは騒音被害や健康被害を訴え再稼働に反対する声もあがっていた。
運転停止が続くなかで再稼働の動向に注目が集まっていたが、2025年6月には事業の採算性が見込めないとして廃止を決定していた。今後は再生計画のなかで建物設備等の解体撤去工事を進める見通し。
(株)SPACE WALKER(TSRコード:026837943、法人番号:2010401135813、港区新橋3-16-12、登記上:南相馬市原町区萱浜字北谷地311、設立2017(平成29)年12月、資本金3000万円)は2月12日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
申請代理人は春山俊英弁護士(HAL法律事務所、港区赤坂5-2-33)。
負債総額は19億5400万円。
再使用が可能な有翼ロケットや炭素繊維製タンクの開発などを目的に設立され、大学や大手重工業の技術者などと共同研究を続けてきた。新株予約権や補助金で資金を調達し、福島県南相馬市、千葉県野田市、長崎県平戸市に開発拠点を設置するなど開発ピッチを速めていた。しかし、2024年9月に発表された文部科学省の補助事業から外れたことで資金調達が難航。2025年6月期は売上高5246万円に対して、16億2235万円の最終赤字を計上し、債務超過額が拡大していた。
こうしたなか、同年8月に新経営体制を発表し、「これまでの宇宙開発技術を活用したコンポーネント製品の開発と事業化を加速していく」と公表。ロケット本体の開発から撤退し部品開発に集中する方針に転換。人員削減を進めるなど業容を縮小していたが、資金繰りが限界に達し、今回の措置となった。
(株)セイマチ(TSRコード:600077403、法人番号:2210001007244、あわら市舟津50-1-1、登記上:同市温泉3-901、設立1979(昭和54)年7月、資本金1000万円)は1月23日、福井地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には石倉大志郎弁護士(宮本・石倉法律事務所、福井市春山1-8-2)が選任された。
負債総額は債権者6名に対して18億5700万円。
1957年に創業し、泰平閣(株)の商号で設立。関西の奥座敷と称される福井県の代表的な温泉地「あわら温泉」で、温泉旅館「みのや泰平閣」を運営し、ピークの1992年6月期には約10億円の売上高を計上していた。しかし、その後は景気低迷と個人消費の冷え込みによって客足が鈍化。また、「あわら温泉」自体の集客力低下も影響して売上は後退し、2010年6月期の売上高は約3億円まで落ち込んでいた。
業績悪化とともに過去の設備投資が重荷となるなか、借入返済条件の変更などで金融機関の支援を得ながら事業再生スキームに沿って再建を進め2016年7月、新たに設立した(株)みのや(TSRコード:018635172、法人番号:4210001016417、あわら市)に温泉旅館事業を移管。当社は2025年3月、現商号に変更し、今回の措置となった。
(医)メビア(TSRコード:352880198、法人番号:2020005011468、横浜市戸塚区戸塚町16-1、設立2014(平成26)年3月)は2月20日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には近藤丸人弁護士(近藤丸人法律事務所、東京都中央区銀座1-8-21)が選任された。
負債総額は18億円。
JR戸塚駅前の商業施設内で「戸塚駅前鈴木眼科」を開院。好立地、かつ年中無休という利便性の高さなどが評価され、多くの患者を受け入れていた。また、理事長(当時)はメディアへも露出して集患していた。しかし、人件費・設備費・家賃などのコスト負担も重く赤字が常態化。2024年3月期は売上高8億482万円に対し、当期純損失8479万円と赤字を計上し、5億8425万円の債務超過に陥っていた。
2025年5月、「鎌倉小町通り眼科」と「逗子駅前鈴木眼科」を運営していた(医)慶恭会(TSRコード:352533412、法人番号:6021005008649、鎌倉市)を吸収合併したものの、同社も債務超過に陥っており、経営改善が進まず、2025年12月末をもって事業継続を断念。その後、当時の理事長が死去したことで理事長変更を経て、破産を申請した。
OKACON(株)(TSRコード:401278077、法人番号:3180001047961、名古屋市名東区大針1-28、設立1999(平成11)年4月、資本金9800万円)は2月20日、名古屋地裁に破産を申請した。
申請代理人は荒木清寛弁護士(旭合同法律事務所、同市中区丸の内1-3-1)。
負債総額は17億円。
建物解体工事や、これに伴うアスベスト除去工事を主体とするほか、同工事に付帯する土木工事も手掛けていた。設立時は愛知県内を中心に展開していたが、2012年頃より東北地方に進出。震災復興に伴う工事受注の活発化により事業規模を拡大し、さらには関東、関西にも支店を構え、2024年3月期には完工高41億6493万円を計上していた。
しかし、もともと採算性に乏しく借入依存度の高い資金運営が続いていたなか、2025年3月期の完工高は約27億2900万円と大きく減少。15億5408万円の大幅赤字を計上し、債務超過に陥った。一部金融機関への返済も滞るようになり、協力会社への支払いも遅延するなど資金繰りの悪化が露呈。事業継続が困難となり、今回の措置となった。
(株)バンザン(TSRコード:293197873、法人番号:6011001072798、新宿区西新宿6-8-1、設立1995(平成7)年12月、資本金9996万8750円)は2月16日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には内藤滋弁護士(はぜのき法律事務所、中央区築地2-3-4)が選任された。
負債総額は14億2100万円。
債権者は生徒約1800名を含めて3000名を超える可能性がある。
オンライン家庭教師サービス「メガスタ」、訪問型家庭教師「一橋セイシン会」の運営などの教育事業を手掛け、近年は増収傾向で2025年1月期には売上高約35億円をあげていた。2025年9月には、通信制高校に通う高校生の難関大学進学をサポートする「メガスタディ名門高等学院」を2026年4月に新設することを発表していた。
しかし、初期投資や広告宣伝費が重く、資金繰りは悪化。2025年にはオンライン教育などのツールを開発する企業から利用代金支払をめぐって訴訟を提起されるなど、トラブルも表面化し、2026年2月上旬には当社の家庭教師事業に従事する複数の講師がSNS上で指導報酬の未払を訴える事態となっていた。
2月12日、東京商工リサーチの取材に対して未払を認めたうえで「2月13日に未払分の支払が完了する予定」とコメントしていたが、資金繰りが限界に達し今回の措置となった。
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