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「アウトドア・レジャー関連」 売上が1兆円突破 タウンユース定着で市場円熟も、経営が二極化

~ 2026年「アウトドア・レジャー関連」動向調査 ~


 コロナ禍で爆発的なブームを巻き起こしたアウトドア・レジャーグッズ、ギア(道具・装備等)などを手がける「アウトドア・レジャー関連」248社の売上は好調を持続していることがわかった。
 248社の2025年度の業績は、売上高合計が1兆193億円(前年度比5.6%増)と初めて1兆円を突破し、過去5年間で最高を記録した。利益合計は497億円(同25.1%増)で、2年ぶりに回復した。一方で、物価高や人件費高騰の直撃で減益企業が4割(構成比43.5%)を超え、明暗が分かれた。

 コロナ禍のアウトドア・キャンプブームは落ち着いた。だが、野外レジャーの需要は底堅く、高機能ウェアやギアを日常のファッション、ライフスタイルに取り入れるタウンユース(普段使い)市場として定着し、成熟期を迎えている。
 特に、猛暑対策や防寒対策に特化した機能性商品の需要は根強く、売上を押し上げた。
 一方、市場は他業種からの新規参入が相次ぐほか、機能やファッション性の高いガレージブランド(小規模・個人で企画製作するブランド)に人気が集まり、競争が激化している。
 大手は価格改定や高付加価値商品の拡大で採算性が改善しているが、資金力やブランド力に乏しい中小・零細企業は価格転嫁できず、採算に苦慮する二極化が鮮明になりつつある。
 2025年度決算の増収企業は116社(構成比46.7%)と約半数を占めた。ただ、売上高100億円以上の大手15社が売上全体の7割以上(同72.6%)を占め、寡占化が進みつつある。
 また、利益は黒字企業が約7割(同69.7%)を占めるが、相次ぐコスト高への耐性の有無で増益(同43.1%)と減益(同43.5%)が拮抗している。
 2025年のアウトドア・レジャー関連の休廃業・解散は35件(前年30件)、倒産は8件(同8件)で、合計43件と過去10年間で最多を記録した。2026年1-8月も、倒産は7件(前年同期5件)発生しており、市場拡大の陰で新陳代謝が加速している。
※本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、扱い品名・営業種目に「アウトドア」「レジャー」関連を含む企業を対象に、2025年度の決算(2025年4月-2026年3月期)を最新期とし、5期連続で業績が判明した248社を抽出、分析した。



アウトドア・レジャー関連 売上高はコロナ禍後で最高

 全国の主なアウトドア・レジャー関連248社の2025年度の売上高は、1兆193億円(前年度比5.6%増)と、4期連続で前年を上回った。利益は497億円(同25.1%増)で大幅に伸び、2024年度の減益(同18.1%減)から急回復を果たした。成熟市場を大手が牽引する形で安定成長が続くが、物価高の中で利益は二極が加速している。

アウトドア・レジャー関連の業績推移

上位15社の売上高合計が7割以上

 売上別は、1〜5億円未満が69社(構成比27.8%)で最多だった。次いで、1億円未満が66社(同26.6%)、10〜50億円未満が57社(同22.9%)と続く。
 売上高100億円以上は15社(同6.0%)で、売上高合計は7,409億円と7割以上(同72.6%)を占める。大手が強いブランド力と多角的なチャネル展開を背景に、強固な基盤を構築している。
 売上高伸長率は、0〜5%未満が76社(同30.6%)で最多。次いで、10〜100%未満が50社(同20.1%)、▲10%未満が45社(同18.1%)だった。
 売上高伸長率100%以上は2社(同0.8%)で、新商品の投入や新たな販路開拓で売上を大きく伸ばした。

アウトドア・レジャー関連 左:売上高別 右:売上高伸長率別

損益別 黒字企業が約7割も、減益企業は4割超

 2025年度の最終損益は、黒字企業が173社(構成比69.7%)で、約7割を占めた。赤字企業は75社(同30.2%)だった。黒字企業は、2024年度の187社(同75.4%)から14社減少し、黒字企業の割合は縮小傾向にある。
 一方、黒字を維持した企業が多いなか、減益企業は108社(同43.5%)と4割を超えた。大手は価格改定や高付加価値アイテムの強化でコスト高に対抗している。だが、中小・零細企業は仕入価格の高騰や光熱費、人件費の上昇に価格転嫁が追いつかず、「利益なき成長」をたどっている。

アウトドア・レジャー関連 左:損益別 右:対前年増減益別

休廃業・解散、倒産 過去10年で最多、淘汰が加速

 2025年(1-12月)のアウトドア・レジャー関連の休廃業・解散は35社(前年30件)、倒産は8件(同8件)で、合計43件と4年連続で前年を上回った。
 2019年は休廃業・解散12件、倒産1件に減少したが、コロナ禍の2020年は資金繰り支援がありながらも休廃業・解散19件、倒産6件に増加した。その後、コロナ関連支援の終了・縮小で返済が本格化すると同時に、原材料高や人件費の上昇に直面。2025年は過去10年で最多を更新した。
 近年は、中小・零細企業が資金が枯渇する前に事業継続を断念するケースが増加している。アウトドア・レジャー業界は、市場拡大をたどっているが、利益は二極化が広がっている。
 今後も物価高、人件費の上昇が見込まれるなか、適切な価格転嫁とコストコントロールを行えない企業の淘汰が加速する可能性が高い。

アウトドア・レジャー関連 休廃業・解散、倒産 年間推移

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