• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

2026年1-8月の「税金滞納」倒産181件、前年超える 税金滞納が事業再建の障壁、破産が97.7%を占める

~ 2026年1-8月の「税金滞納」倒産動向 ~


 2026年8月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、26件(前年同月比73.3%増)と大幅に増加、4月から5カ月連続で前年同月を上回った。1-8月累計は181件(前年同期比58.7%増)に達し、8月で前年の年間160件を上回り、納税(納付)に苦慮する企業が多いことを示している。
 1-8月の負債総額は340億1,000万円(前年同期比12.9%減)で、2年連続で前年同期を下回った。負債10億円以上が3件(前年同期8件)に減少し、同1億円未満が116件(構成比64.0%)と小規模倒産を中心に推移している。
 物価や人件費、金利などの上昇が、企業の資金繰りを圧迫している。過剰債務を解消できず、新たな資金調達も難しい企業が、納税を後回しにして運転資金に充てている状況が透けて見える。

 2026年1-8月の「税金滞納」倒産は、資本金1千万円未満が105件(構成比は58.0%)と6割近くに達した。形態別では、破産が177件(同97.7%)と大半を占めた。
 賃上げが続き、社会保険料の負担が増している。さらに、最低賃金の引き上げや物価高なども加わり、収益が低調な企業の資金繰りは厳しさを増している。事業を継続する意思があっても、税金滞納が経営再建の足かせになるケースもある。取引企業や金融機関への取引照会がレピュテーションリスクを生む可能性も考慮した上で、納税に向けた話し合いが必要だろう。
※本調査は、2026年1-8月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)の「コンプライアンス違反」倒産のうち、「税金滞納」関連を集計・分析した。

「税金滞納」倒産

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「モームリ」前社長らに有罪判決、退職代行サービスは転機に

 8月28日、東京地裁は報酬目的で業務を弁護士に紹介した容疑などに問われていた退職代行サービス「モームリ」運営の(株)アルバトロス(TSRコード:694377686、横浜市、以下モームリ)の法人と前社長の谷本慎二被告らに有罪判決を言い渡した。

2

  • TSRデータインサイト

「マッサージ業界」の倒産増加 ~ 1-7月は過去最多、低価格台頭と施術者確保 ~

2026年1-7月の「マッサージ業」(接骨院・鍼灸院を含む)倒産が68件(前年同期比7.9%増)に達し、同期間では過去15年間で最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

失業なき労働力移動の行方 ~窮境状態にある業種と「人手不足倒産」発生率の相関~

経営資源の配分は、各企業がその時々の最適を探っている。赤字法人率が6割を超え(※1)、人手不足に陥る企業も少なくない。今回は4つの経営資源のうち、「ヒト」「カネ」に注目し、業績が窮境状態に置かれ、かつ人手不足にも悩まされる業種に迫った。

4

  • TSRデータインサイト

芸能事務所に異変、倒産が相次ぐ

メディアの多様化で芸能事務所(プロダクション)が転換期を迎えている。2025年(1-12月)は倒産が26件発生し、2014年以降で過去最多だった。2026年も7月までに12件発生し、倒産が相次いでいる。

5

  • TSRデータインサイト

「焼肉店」の倒産が高止まり、「ヤキニクの日」食べる支援も一案

換気能力の高さから、コロナ禍で脚光を浴びた「焼肉店」が淘汰の波に揉まれている。2026年1-8月(20日まで)の「焼肉店」倒産は29件に達した。年間最多(59件)を記録した前年同期の35件に次ぎ、2009年以降、2024年同期と並ぶ2番目の高水準だ。

TOPへ