2026年1-7月「中華料理店」倒産 22件に急増 15年間で最多、物価高・後継者難が町中華を直撃
~ 2026年1-7月「中華料理店」倒産動向 ~
2026年1-7月の「中華料理店」倒産は22件(前年同期比69.2%増)で、2012年以降の15年間では2016年同期の17件を上回り、最多を更新した。このペースで推移すると、年間で過去最多だった2002年の48件を抜き、過去最多も視野に入ってきた。
「安い・うまい・ボリューム満点」で人気の中華料理店だが、客足が途絶えたコロナ禍は「ゼロゼロ融資」などの支援で窮場をしのいだ。だが、コロナ禍が落ち着くと同時に、今度は食肉、食用油、ラードなどの食材の値上がりに加え、電気・ガス代も上昇。スケールメリットを生かし、大量仕入れで値上げを最小限にとどめた大手外食チェーンは好調だが、街の中華料理店は値上げによるコスト吸収も難しく、利益を削られている。
さらに、経営者の高齢化が進み、後継者難も深刻な問題に浮上している。「町中華ブーム」のなかで、内外の課題に晒され、町中華の生き残り競争は厳しさを増している。
「中華料理店」倒産の資本金別は、5千万円以上はなく(前年同期1件)、1千万円未満が15件と約7割(68.1%)を占めている。形態別は、破産が21件(同95.4%)と大半を占めた。
「物価高」倒産は5件(前年同期3件)、「人件費高騰」倒産は4件(同1件)に増加し、中華料理店の置かれた苦しい状況を反映している。
また、2025年の中華料理店の休廃業・解散は99件(前年比47.7%増)だった。10年間では2023年の105件に次ぐ2番目の水準で、後継者問題に頭を悩ませる店も少なくない。
わずかな値上げにも敏感な顧客を前に、価格転嫁は容易ではなく、町の中華料理店の先行きは厳しくなっている。
※本調査は、2026年1-7月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、日本標準産業分類(細分類)の「中華料理店」を集計、分析した。

原因別:最多は「販売不振」の20件(前年同期比122.2%増)で、構成比9割(90.9%)を占めた。次いで、「他社倒産の余波」が2件(前年同期1件)で続く。
形態別:最多は「破産」の21件(前年同期比75.0%増)で、構成比9割(95.4%)を超えた。再建型の「民事再生法」は1件(前年同期ゼロ)にとどまった。
負債額別:「1億円未満」が18件(前年同期比63.6%増)と構成比8割(81.8%)を超えた。小資本での開業が可能な一方、現金商売で負債に対する耐性が脆い傾向にある。なお、1億円以上は4件(前年同期2件)にとどまり、小・零細規模の倒産が中心になっている。
資本金別:「1千万円未満」が15件(前年同期比50.0%増、構成比68.1%)で最多。これに対し、「1千万円以上」は7件(同133.3%増、同31.8%)だった。
従業員数別:「5人未満」が18件(前年同期比50.0%増)で構成比8割(81.8%)を占めた。次いで、「5人以上10人未満」が2件(前年同期ゼロ)、「10人以上20人未満」(同ゼロ)と「20人以上50人未満」(同ゼロ)が各1件の順。