2026年7月「ゼロゼロ融資」利用後の倒産 33件 ことし最多も1月から7カ月連続で前年同月を下回る
~ 2026年7月「ゼロゼロ融資」利用後の倒産動向 ~
2026年7月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、33件(前年同月比13.1%減)で、ことし最多となった。ただ、ことし1月から7カ月連続で前年同月を下回り、コロナ借換保証の返済開始がピークを迎えるなかで、返済猶予(リスケ)などの支援効果がうかがえる。
1-7月累計は190件(前年同期比24.0%減)で、2023年同期(386件)をピークに、3年連続で前年同期を下回っている。 「ゼロゼロ融資」利用後の倒産は、2020年7月の第一号から2,416件に達した。
円安や米国とイスラエルによるイラン攻撃などで物価上昇が続き、人件費や借入金利の上昇なども企業収益を圧迫している。ゼロゼロ融資だけでなく、金融機関からの借入の利益償還には、抜本的な経営改善が重要だが、同時に、しばらくはリスケ支援の継続も欠かせないだろう。
日銀は7月の金融政策決定会合で政策金利を1.0%程度に据え置いたが、「金利のある世界」が戻り、貸出金利は上昇が続いている。物価高や人件費の上昇に加え、金利負担も増し、約定通りの借入返済が難しい企業は、リスケを繰り返すケースも少なくない。
金融機関は新たな貸出よりリスケ対応に応じるケースも多く、倒産抑制に動いている。だが、次第に倒産が増勢ピッチを速めるなか、信用保証協会の代位弁済件数は前年同月を下回る歪な関係になっており、このタイミングで業績回復や抜本的な経営改善を実現できない企業にとっては倒産の先送りにもなりかねない。
金融機関は、リスケ対応先に事業継続の意思確認として、更新時に一部返済を求める動きもある。コロナ禍支援で過剰債務を抱えた企業は、借入金の利益償還に向け最後の経営見直しを求められている。
※本調査は、企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、「実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)」の利用が判明した倒産(法的・私的)を集計、分析した。
