• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

銀行の年収ランキング 三井住友銀行が4年ぶりトップ 銀行員の平均年収684万円、新卒・職種で格差拡大

~ 2025年度 国内銀行98行「平均年間給与」調査 ~


 国内98銀行の2025年度の平均年間給与(以下、年収)は、684万円(中央値675万5,000円)だった。前年度(63行)比較では30万7,000円(4.6%増)増えた。
 銀行の年収トップは、三井住友銀行の933万8,000円(平均年齢41.1歳、前年度891万6,000円)で、2021年度(826万9,000円)以来、4年ぶりにトップに返り咲いた。2位は、前年トップのあおぞら銀行で927万7,000円(前年度906万8,000円)、3位は三菱UFJ銀行の914万3,000円(同856万円)だった。
 国税庁公表の給与所得者の平均給与(2024年、正社員)の544万9,000円に比べ、銀行は139万1,000円高く、高給業種の地位を守った格好だ。

 年収レンジでは、900万円以上が3行、800万円以上900万円未満が10行だった。一方で、国税庁公表の給与所得者の平均給与(544万9,000円)を下回ったのは7行にとどまった。
 業態別は、大手行が854万4,000円と群を抜き、地方銀行698万9,000円、第二地銀613万5,000円だった。前年度と比較可能な63行では、9割を超える59行(93.6%)で年収が増加した。
 銀行は、専門知識や技術を持つ人材の確保に加え、職種格差や新卒の初任給アップの動きが活発になっている。「金利のある世界」に戻り、銀行は金利上昇で収益が改善し、大手行や有力地銀を中心に、年収上昇の流れが加速している。
※本調査は、国内98銀行の2025年度の有価証券報告書で、従業員数、平均年間給与(基本給与+賞与・基準外賃金)を集計、分析した。対象は、データを公表した大手行7行、地方銀行61行、第二地銀30行の合計98行。
※2024年度以前は、63行を対象に集計しているため参考値

業態別 平均年間給与


銀行の年収684万円

 国内98銀行の2025年度の年収は684万円だった。2024年度は63行だが、年収は653万3,000円で、30万7,000円増加した。
 比較可能な63行では、前年度を超えたのは59行で、9割以上(93.6%)の銀行で年収が増えた。
 業態別では、大手行が854万4,000円で、前年度838万6,000円(参考値)より15万8,000円増加した。次いで、地方銀行が698万9,000円(前年度659万7,000円:参考値)で39万2,000円増、第二地銀が613万5,000円(同585万8,000円:同)で27万7,000円。
 新卒採用の初任給の引き上げだけでなく、職種格差などで行員の賃上げも進んでいる。
 大手行と地方銀行の差は、155万5,000円(前年度178万9,000円)、地方銀行と第二地銀の差は85万4,000円(同73万9,000円)で、業態間の賃金格差は大きい。

業態別 平均年間給与

年収トップは三井住友銀行の933万8,000円

 銀行の年収トップは、三井住友銀行の933万8,000円(前年度891万6,000円)。初めて900万円を超え、2021年度(826万9,000円)以来、4年ぶりにトップに返り咲いた。2位は、前年トップのあおぞら銀行で927万7,000円(前年度906万8,000円)。3位は、三菱UFJ銀行の914万3,000円(同856万円)だった。
 2024年度まで63行集計で参考値ながら、前年度と比較可能な銀行では、増加額トップが百十四銀行で67万2,000円増(当年度721万1,000円、前年度653万9,000円)。次いで、三菱UFJ銀行の58万3,000円増(同914万3,000円、同856万円)、福井銀行の58万2,000円増(同604万1,000円、同545万9,000円)と続く。
 増加率5%以上は17行で、最大が福井銀行の前年度比10.6%増だった。

銀行員数 23万9,757人

 98銀行の行員数合計は23万9,757人だった。
 大手行7行で9万9,045人、地方銀行61行で11万1,905人、第二地銀30行で2万4,307人。
 2024年度までの63行対象の比較では、大手行6行は増加と減少が各3行。地方銀行37行は増加18行、減少17行、同数2行で、増加と減少が拮抗している。第二地銀20行では、増加8行、減少11行、同数1行で減少が多かった。

業態別 行員数

平均年齢 40.1歳

 98銀行の行員の平均年齢は40.1歳だった。
 大手行が41.4歳、地方銀行が40.2歳、第二地銀が39.7歳で、大手行の年齢が高かった。
 2024年度までの63行比較では、大手行、地方銀行、第二地銀のすべてで前年度より0.2歳若返った。
 各行とも中途採用だけでなく、新卒採用も積極的に行ない、若干の年齢引き下げにつながったようだ。

業態別 平均年齢

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

「渋谷区」が倒産最多、2年連続も視野 ~ 倒産企業の半数が業歴10年超、新設法人は伸び鈍化 ~

街の主役は若者から大人へ。再開発で変貌を遂げる「シブヤ」に異変が生じている。 渋谷区に本社を構える企業倒産(1-8月)は、全国の市区郡別で最多の123件に達した。昨年(2025年1-12月)は161件で2007年以来、18年ぶり全国ワーストだった

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

4

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

5

  • TSRデータインサイト

「畳製造業」 伝統産業に忍び寄る市場変化と後継問題 売上は3年連続で低迷、業歴100年超の老舗が2割超

9月24日は「畳の日」。全国畳産業振興会が4月29日と9月24日の年2回定めている。日本の住文化の伝統を引き継ぐ畳のすばらしさをアピールすることが目的だが、畳製造業が長期低迷に陥っている。 全国の主な「畳製造業」256社の2025年度の売上高合計は402億7,700万円(前年度比1.3%減)だった

TOPへ