• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

第三者破産のクリアースカイ、手続きが東京地裁へ ~ 被害弁護団の上申が認められる ~

 投資トラブルを巡り、4月7日に被害弁護団から京都地裁に破産を申し立てられた合同会社クリアースカイ(TSRコード:137254873、京都府)の破産事件の管轄が東京地裁に移送された。京都地裁による移送決定は7月17日付。
 今後、クリアースカイの審尋などは東京地裁で行われる。



 被害弁護団が京都地裁に移送を求めていた。被害弁護団が提出した上申書によると、「本件は破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権となるべき債権を有する債権者が1,000人以上であり、東京地裁に管轄がある。また、日本全国に5,000人、250億円もの甚大な消費者被害が生じている事件であり、破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権となるべき債権を有する債権者が1,000人以上であることは明らかである」としている。破産法5条9項には、「債権者数が1,000人以上であるときは、東京地方裁判所又は大阪地方裁判所にも破産手続開始の申立てをすることができる」と管轄の特例が規定されている。
 続けて、「速やかに債務者財産の保全がはかられない場合、債務者の財産が散逸し、破産管財業務の遂行が極めて高い」(上申書)とし、「著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるとき」(同)に該当する事情があるほか、「クリアースカイ側の勧誘行為による債権者の投資についてはクリアースカイ側に詐欺罪が成立する可能性が高く、財産が隠蔽される可能性が高い」(同)ことを指摘した。
 また、「京都地裁にクリアースカイの破産手続開始を申立ててから2カ月半以上が経過したが、京都地裁から何らの判断が示されていないほか、さらに債務名義の取得要求がある」(同)とし、一刻も早い東京地裁への移送の職権発動を求めていた。



 クリアースカイは分散型ファイルシステム(IPFS)を活用したサーバーのレンタル事業などを自称していた。しかし、サーバーが実在しないなどトラブルに発展し、被害弁護団が結成された。弁護団は今年4月、販売預託商法に違反しているとし消費者庁に告発したほか、7月にはクリアースカイの経営者らや加担した一部の特別代理店を組織的な犯罪の処罰などにより被害弁護団が東京地検特捜部に刑事告訴していた。
 東京商工リサーチは、クリアースカイ側に取材を申し込んだが、期日までに回答は得られなかった。


クリアースカイの看板
クリアースカイの看板(TSR撮影)


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年7月28日号掲載「取材の周辺」を再編集)

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

上場企業「個人情報漏えい」、過去最悪ペース ~ 100万件以上、2026年はすでに10件の異常事態 ~

情報セキュリティ対策は、企業の事業継続上でも不可欠な経営課題に浮上している。 AI普及で、より強固な対策が必要なのは当然だが、被害を受けた場合の迅速な対策を示す事業継続計画(BCP)の整備も求められる。

2

  • TSRデータインサイト

リフォーム工事業の倒産、過去最多ペース ~ 資材高と人手不足、値引き要求で「利益なき工事」 ~

住宅ローン金利上昇、地価高騰で中古への視線が熱い。ただ、2026年のリフォーム工事会社の倒産は、1-9月で96件(前年同期比20.0%増)に達し、2002年以降の最多を更新した。このペースだと年間120件を超える。

3

  • TSRデータインサイト

ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃 ~ 踏み切れない抜本再生、施主の権利保護も重要 ~

コスト高や人手不足などでハウスメーカー(木造建築工事業)の倒産が急増している。2026年上半期(1-6月)は118件発生し、前年同期から約9割増えた。

4

  • TSRデータインサイト

「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%

2026年度上半期(4-9月)の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、168件(前年同期比100.0%増)と、前年同期の2倍に達し、この10年で最多を記録した。物価や人件費などのコストアップが企業収益を圧迫し、納税原資を確保できない小・零細企業の行き詰まりに拍車を掛けている。

5

  • TSRデータインサイト

年度上半期の「人手不足」倒産 過去最多の240件 深刻な“賃上げ疲れ”、『賃上げ倒産』が1.7倍に増加

2026年度上半期(4-9月)の「人手不足」倒産は、240件(前年同期比17.0%増)と過去最多を記録した。コロナ禍の2021年度同期の26件を底に、5年連続で前年同期を上回った。調査を開始した2013年以降の年度上半期では、これまで最多だった前年同期(205件)を抜いて最多を更新した。

TOPへ