2026年上半期の「情報サービス業」倒産 166件 過去10年で最多 小・零細規模の淘汰が加速へ
~2026年上半期(1-6月)「情報サービス業」倒産動向~
ソフトウェア開発やホームページ制作などを請け負う「情報サービス業」の倒産が、増勢を強めている。
2026年上半期(1-6月)の「情報サービス業」の倒産は、166件(前年同期比18.5%増)に達し、2017年以降の過去10年間で最多を更新した。
競争環境の厳しさから、小・零細規模の事業者に行き詰まりが広がっていることが浮き彫りとなった。
負債額別は、負債1億円以上が19件(前年同期比5.0%減)にとどまり、前年同期から減少したが、同1億円未満は147件(同22.5%増)と2割増加した。小・零細規模の事業者を中心に、倒産が増勢を強めていることを示している。開発スピードが早いノーコード、ローコードツールや生成AIの普及で、簡易なコンテンツ制作・開発業務の内製化が進み、価格競争に依存していた小・零細規模の事業者には逆風が強まっている。
「情報サービス業」は、DX需要やシステム投資の拡大を追い風に参入が相次ぐ。2025年の「情報サービス業」の新設法人数は1万1,138件(前年比1.8%減)で、4年連続で1万社超の高水準が続く。一方、2025年の倒産(276件)と休廃業・解散(3,014件)の合算は3,290件(前年比20.8%増)で、前年から2割増加した。参入と市場退出の交差で業界内の新陳代謝は激しさを増す。
過酷な競争環境の中で、大手や中堅企業は待遇アップで高度人材を確保し、大型案件や専門性の高い案件の受注で優位に立つ。その一方で、下請けや小規模案件で業績を繋ぐ事業者は、十分な利益を確保しにくい構図が強まっている。需要拡大の追い風は吹くが、技術力、人材確保力の差が生き残りを左右する局面に入っている。

※本調査は、日本標準産業分類「情報サービス業」の倒産(負債1,000万円以上)を集計、分析した。
・形態別は、破産162件(前年同期比20.8%増)、特別清算3件(前年同期1件)、会社更生法1件(同ゼロ)。
・資本金別は、個人企業他8件を含む「1千万円未満」が107件(前年同期比21.5%増)、「1千万円以上」が59件(同13.4%増)。
・負債額別は、「1億円未満」が147件(同22.5%増)で、構成比88.5%を占めた。
・従業員数は、最多の「5人未満」が135件(同25.0%増)で構成比81.3%を占めた。次いで、「5人以上10人未満」が22件(同10.0%増)、「10人以上20人未満」が5件(同28.5%減)、「20人以上50人未満」が4件(同20.0%減)。
・地区別は、関東が105件(同28.0%増)と最多で、構成比63.2%を占めた。次いで、近畿が30件(同15.3%増)、九州が14件(同±0.0%)、中部が8件(同11.1%減)で続く。