• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

2026年上半期(1-6月)「円安」倒産 45件 前年同期1.3倍増、最多業種は卸売業の23件

~ 2026年上半期(1-6月)の「円安」関連倒産動向 ~

 7月1日午前、東京外為市場は一時、1ドル=162円台後半まで円が下落。1986年12月以来、約39年半ぶりの円安ドル高となったが、長引く円安による物価高が企業経営に影響を広げている。
 2026年上半期(1-6月)の「円安」倒産は45件(前年同期比32.3%増)で、前年同期の1.3倍に増加した。2022年以降の円安局面では、上半期(1-6月)の円安倒産の最多を更新した。
 負債総額は226億7,400万円(同74.7%減)で、前年同期から大幅に減少した。前年同期は丸住製紙(株)(愛媛県・負債590億円)が押し上げたが、2026年同期はジュピターコーヒー(株)(東京)の59億300万円が最大で、中小・零細企業を中心に推移した。

 2026年上半期(1-6月)の「円安」倒産は、卸売業が23件(前年同期14︎件)で最も多く、半数(51.1%)を占めた。円安に伴う資材や商品の輸入コスト上昇で、価格競争力に乏しい卸売業の経営を圧迫した。
 このほか産業別は、小売業9件(前年同期5件)、製造業5件(同7件)、サービス業他4件(同5件)、運輸業3件(同2件)の順だった。
 ドル・円レートは、6月30日に1ドル=162円台に乗せた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が広がり、日米金利差が円安を加速した格好だ。マーケットでは政府・日銀による為替介入を警戒する見方も出ている。
 これまでの為替介入は一時的な円安是正にとどまり、有効な打開策までには至っていないのが実情だ。今後、どこで円安ドル高に歯止めが掛かるか注目されるが、当面は円安に伴う物価高が高値安定するとみられる。
 このため、価格競争力の弱い卸売業、小売業、製造業を中心に、「円安」倒産はしばらく高水準で推移するとみられる。

円安関連倒産月次推移

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

一般社団法人日本ショートスリーパー育成協会(東京)が解散

一般社団法人日本ショートスリーパー育成協会(TSRコード: 017886082、法人番号: 6011005006736、渋谷区)は10月26日、官報に同協会の解散を公告した。

2

  • TSRデータインサイト

「社長の住む街」 「赤坂」が14年連続で全国トップ 「港区」は住民の6人に1人、 「福岡市中央区」も人気

全国の「社長の住む街」トップは、14年連続で「港区赤坂」の4,709人だった。前年から113人増えた。2位は「新宿区西新宿」の4,038人で、初めて4,000人を突破した。3位は「港区六本木」の3,638人だった。

3

  • TSRデータインサイト

1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

佐川急便の個人情報漏えい、過去最多の5,323万件

佐川急便(株)(TSRコード:641070357、京都市南区)は10月23日、Webサイトの「お荷物問い合わせサービス」への第三者による不正アクセスについて、流出した可能性のある個人情報の件数が最大約5,323万件(重複を含む)に及ぶことを発表した。

5

  • TSRデータインサイト

滋賀銀・池田泉州銀の統合検討 メインバンク取引社数は金融グループ17位に

地銀再編が各地で本格化してきた。TSR「2026年メインバンク」調査で、「滋賀銀行」(滋賀県:メインバンク取引社数1万799社、金融G取引社数順位27位)と、「池田泉州銀行」(大阪市:同9,085社、同37位)を傘下に持つ池田泉州ホールディングスの2行が経営統合を検討していることを発表した。

TOPへ