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お花屋さん384社 売上高は1,016億円の微増 「2027年国際園芸博覧会」まで300日を切る

~2025年「花・植木小売業」業績動向調査~


 2027年3月19日から横浜市で開催される「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」まで、あと300日を切った。1990年に大阪で開催された「花の万博」以来、37年ぶりに国内で開催される最上位A1クラスの博覧会に、花き業界では機運上昇に期待がかかる。

 全国の主な「花・植木小売業」384社の2025年の売上高合計は1,016億5,400万円(前年比1.8%増)、純利益合計は16億2,800万円(同4.2%増)だった。2023年以来、2年ぶりに売上高は増収に転じたが、増収143社(構成比37.2%)、減収116社(同30.2%)と業績は二極化が鮮明になってきた。

 「花・植木小売業」384社は、売上高5億円未満が352社(91.6%)と、中小・零細規模が大半を占める。営業スタイルも「店頭小売」と「冠婚葬祭」や卒業、入学などのイベント依存が中心で、大きな成長が見込みにくいマーケットの一つにあげられる。
 さらに、(1)肥料や電気代、ラッピング資材などの高騰、(2)仕入れまでに3分の1が破棄されるといわれるフラワーロスなど、従来の商慣習の踏襲では経営が難しくなっている。特に、長引く中東情勢の混乱は、花き業界への影響が深刻だ。例えば、3大肥料の一つである窒素肥料は天然ガスが原料だけに、すでに来年度の仕入れにも響くことが懸念されている。
 花き農家の高齢化や廃業も進むなか、2027年開催の国際園芸博覧会の経済波及効果は約9,440億円~約9,700億円(国土交通省)が見込まれ、花き業界の成長への転機として期待がかかる。
※本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、2025年の業績(2025年1月~2025年12月期)を最新期とし、5期連続で業績が判明した384社を抽出、分析した。調査は今回が2回目。

売上高・利益合計は増収増益

 全国の主な「花・植木小売業」384社の2025年の業績は増収増益に転じ、売上高合計は1,016億5,400万円(前年比1.8%増)、純利益合計は16億2,800万円(同4.2%増)だった。
 「花・植木小売業」は、コロナ禍で結婚式や葬式、入学・卒業式が簡略され、厳しい状況に直面した。
 ただ、2025年の売上高は2021年に比べ15.3%増まで伸ばした。純利益合計も2021年は3億円台に落ち込んだが、2025年は16億2,800万円まで回復した。

花・植木小売業の業績推移

肥料価格の高騰が収益悪化につながる恐れ

 「農業物価指数」(農林水産省)によると、2020年を100とした、肥料項目の価格指数(平均)は、ロシアによるウクライナ侵攻後の2023年には、147.0ポイントまで上昇した。
 花き品目の価格指数は、翌2024年に126.1ポイントを記録した。植物の生育に関わる肥料品目の価格指数の上昇に比べ、花き品目の価格指数の上昇は、やや遅れている。
 再び、肥料価格が高騰すると、時間をおいて「花・植木小売業」の収益悪化につながりかねない。

肥料品目と花き品目の価格指数(平均)

売上高5億円未満が9割

 売上高別では、1億円未満が258社(構成比67.1%)で最も多い。次いで、1~5億円未満が94社(同24.4%)、5~10億円未満が17社(同4.4%)で続く。売上高5億円未満の企業が90%以上を占め、多くは個人商店・家族経営で地域密着型の小・零細規模が占めている。
 売上高トップは、(株)日比谷花壇(東京都)の201億5,100万円(前年比1.8%増)。花のサブスクリプションサービス「ハナノヒ」やブライダル事業、法人向けサービスの強化など多角的な事業展開を行っている。
 なお、売上高100億円以上は2社(構成比0.52%)にとどまる。

花・植木小売業 売上高別

増収企業の比率が0.8ポイント減

 売上高の増減収別では、2025年は増収が143社(構成比37.2%)、減収は116社(同30.2%)だった。2024年は増収が146社(同38.0%)、減収は120社(同31.2%)で、増収企業の比率が0.8ポイント減少した。
 大手を中心に花のサブスクが好調だが、花き農家がオンラインで花の定期便を販売するケースも増えており、競争がより激化しそうだ。

花・植木小売業 対前年増減収別

減益企業の比率が3.1ポイント減

 利益面は、2025年は増益が128社(構成比33.3%)、減益が125社(同32.5%)だった。2024年は増益が122社(同31.7%)、減益が137社(同35.6%)で、増益企業が増加した。
 また、赤字企業は、2025年は73社(同19.0%)と、2024年の80社(同20.8%)より減少した。

花・植木小売業 対前年増減益別

業歴別 50年以上100年未満が4割超 

 業歴別では、10~50年未満が194社(構成比50.5%)でトップ。
 次いで、50~100年未満が169社(同44.0%)、100年以上が12社(同3.1%)で10年以上が97.6%を占めた。
 生花の仕入れは市場・農家との信頼関係が大きく、また入札制が中心のため、参入障壁が高いことが特徴になっている。

花・植木小売業 業歴別

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