• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

2026年4月の「物価高」倒産 3番目の85件 資材高が続く建設業が21件、前年同月の3倍

~ 2026年4月の 「物価高」倒産動向 ~


 2026年4月に原材料や資材、エネルギー価格上昇などの物価高による倒産は、前年同月の1.5倍の85件(前年同月比51.7%増)に急増した。 2022年以降の円安局面では、2024年5月88件、2025年10月86件に次ぐ、3番目の高水準となった。
 負債総額は、153億7,700万円(同30.2%増)だった。負債10億円以上は1件(前年同月2件)と減少したが、同1億円以上5億円未満が31件(前年同月比106.6%増)と2倍に増加。また、1億円未満も46件(同39.3%増)と増加し、小規模以下で物価高の影響が深刻さを増している。
 円安や中東情勢の不透明感で、今後も物価上昇が見込まれるだけに、過剰債務の解消が進まない企業を中心に、「物価高」倒産を押し上げることが懸念される。

 2026年4月の「物価高」倒産の業種別は、飲食店(前年同月比100.0%増)と総合工事業(同71.4%増)が各12件で最も多かった。人件費に加え、資材や食材、エネルギーなどのコストアップに対し、価格転嫁がうまく進んでいない状況がうかがえる。円安や中東情勢の展開次第ではもう一段の物価上昇も懸念され、中小企業の実態に合わせた実効性の高い支援が求められる。

※本調査は、2026年4月の企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、①仕入コストや資源・原材料の上昇、②価格上昇分を価格転嫁できなかった、等により倒産(法的・私的)した企業を集計、分析した。

「物価高」倒産月次推移

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

賃金上昇、従業員退職による倒産が過去最多 8月の「人手不足」倒産 8月では最多の32件

2026年8月の「人手不足」倒産は、32件(前年同月比39.1%増)だった。8月としては、前年の23件を大幅に上回り、最多を更新した。1-8月は333件(前年同期比38.7%増)で、年間最多ペースが続く。

2

  • TSRデータインサイト

出版業の倒産急増、利益も悪化傾向 ~ 存続に向けた書店との直取引、目指す姿と課題 ~

電子書籍が普及するなか、紙の書籍を主体に手掛ける老舗出版社を中心に、「出版業」の倒産(負債1,000万円以上)が急増している。 2026年1-7月の「出版業」の倒産は21件(前年同期比90.9%増)で、2019年同期の21件以来7年ぶりに20件を超えた。

3

  • TSRデータインサイト

「フィットネスクラブ」の倒産が過去最多を更新へ 1-8月は26件、市場拡大もレッドオーシャンの兆し

拡大するフィットネス市場で、「フィットネスクラブ」の倒産が急増している。2026年1-8月は26件(前年同期比160.0%増)と前年同期の2.6倍に達し、2023年同期の16件を抜いて過去最多を更新した。 現在のペースで推移すると、2026年は年間最多の2023年の27件を上回り、40件台も視野に入ってきた。

4

  • TSRデータインサイト

泥臭い再生支援と粉飾決算、銀行員の「違和感」~ 「実務家座談会」を開催(後編)~

(後編)事業再生に携わる金融機関は企業にどう向き合うのか。東京商工リサーチ(TSR)は、事業再生に携わる金融機関の担当者に、取り組みの現状や事例、特色、留意点などを聞いた。

5

  • TSRデータインサイト

「半導体関連メーカー」生成AI普及で業績好調 売上トップはキオクシア、TSMC日本子会社は売上高約143倍

生成AIの普及やデータセンター向け需要拡大で、国内の主要半導体関連メーカーの業績が好調だ。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベース(約440万社)から、全国の主な半導体関連メーカー154社の2025年度業績を分析した。

TOPへ