• TSRデータインサイト

コロナ破たん件数、2カ月ぶりに前年同月を上回る 2月は累計141件 「新型コロナウイルス」関連破たん【2月25日16:00 現在】

 2月25日は16時時点で「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が7件判明、全国で累計2,815件(倒産2,682件、弁護士一任・準備中133件)となった。
 2021年は2月以降100件超えが続き、とりわけ9月以降は4カ月連続で最多を更新し、12月は過去最多の174件を記録した。2021年の年間件数は1,718件に達し、2020年の843件に比べて約2倍に増加した。2022年1月は113件と5カ月ぶりに前月を下回ったが、2月は25日時点で141件と前月を超え、13カ月連続で100件を超えた。
 倒産集計の対象外となる負債1,000万円未満の小規模倒産は累計141件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計で2,956件となった。
 「まん延防止等重点措置」適用地域の多くが当初の期限から延長を検討するなど、影響が長期化している。営業機会が減少する飲食業をはじめ、外出自粛やイベントの取りやめなども予想され、関連業種では厳しい事業環境となっている。
 政策支援、金融機関によるリスケ対応などは継続する見通しだが、業績不振の長期化で、過剰債務に陥った企業も目立っている。息切れやあきらめによる脱落を中心に、コロナ破たんは当面、高水準で推移するとみられる。

【都道府県別】(負債1,000万円以上) ~ 100件以上は7都府県に ~

 都道府県別では、東京都が604件(倒産584件、準備中20件)に達し、全体の2割強(構成比21.4%)を占め、突出している。以下、大阪府293件(倒産278件、準備中15件)、福岡県135件(倒産125件、準備中10件)、神奈川県(倒産125件、準備中4件)と愛知県(倒産129件)が各129件、兵庫県124件(倒産120件、準備中4件)、埼玉県100件(倒産90件、準備中10件)と続く。
 25日は福島県、東京都、千葉県、富山県、大阪府、兵庫県、佐賀県で各1件判明した。10件未満は2県、10~20件未満が10県、20~50件未満が21府県、50件以上100件未満が7道県、100件以上は7都府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上) ~ 飲食が最多の477件、建設、アパレル、食品卸、宿泊が続く ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多で477件に及ぶ。「まん延防止等重点措置」適用地域では営業制限が続き、経営体力の消耗やあきらめによる飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性も強まっている。
 次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が298件、小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)の221件。このほか、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が125件。インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が112件と、上位を占めている。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した2,769件の負債額別では、1千万円以上5千万円未満が最多の1,053件(構成比38.0%)、次いで1億円以上5億円未満が901件(同32.5%)、5千万円以上1億円未満が509件(同18.3%)、5億円以上10億円未満が159件(同5.7%)、10億円以上が147件(同5.3%)の順。
 負債1億円未満が1,562件(同56.4%)と半数以上を占める。一方、100億円以上の大型破たんも6件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した2,682件の形態別では、破産が2,386件(構成比88.9%)で最多。次いで民事再生法が120件(同4.4%)、取引停止処分が112件(同4.1%)、特別清算が52件、内整理が11件、会社更生法が1件と続く。
 「新型コロナ」関連倒産の9割を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。
 先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した2,672件の従業員数の合計は2万6,995人にのぼった。
 2,672件の内訳では従業員5人未満が1,524件(構成比57.0%)と、半数以上を占めた。次いで、5人以上10人未満が524件(同19.6%)、10人以上20人未満が323件(同12.0%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 また、従業員50人以上の破たんは2021年上半期(1-6月)で17件、下半期(7-12月)で15件。2022年は5件発生している。



※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


0225以上

‌               (負債1,000万円以上)                  

0225未満

‌               (負債1,000万円未満を含む)                      

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃 ~ 踏み切れない抜本再生、施主の権利保護も重要 ~

コスト高や人手不足などでハウスメーカー(木造建築工事業)の倒産が急増している。2026年上半期(1-6月)は118件発生し、前年同期から約9割増えた。

2

  • TSRデータインサイト

倒産と無縁の税理士業界に異変、2026年上半期は4件発生 粉飾は詐欺罪も、コンプラ違反と健康問題がリスクに

過去、税理士事務所の倒産は半年で、概ね1~2件にとどまっていた。景気状況に相関せず、倒産と無縁の税理士業界だったが、2026年上半期(1-6月)はすでに4件発生した。

3

  • TSRデータインサイト

エブリライブの元従業員、「突然の解雇」に困惑

6月初旬から連絡が取りにくくなっているライブ配信のエブリライブ(株)(東京都港区)が、同時期に大半の従業員を解雇していたことがわかった。  解雇を通知の際、エブリライブ側は従業員に「破産予定のため」と説明したという。解雇された元従業員が東京商工リサーチの取材に応じた。

4

  • TSRデータインサイト

2026年上半期「医療機関」倒産 増勢続く 上半期で2番目の38件、「後継者難」は最多

医療機関の倒産が止まらない。2026年上半期(1-6月)に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は、38件(前年同期比15.1%増)と大幅に増加した。上半期では、2006年以降の20年間で、2024年と2025年の33件を上回り、2009年の39件に次ぐ2番目の高水準となった。

5

  • TSRデータインサイト

愛媛県のいよぎんHDと愛媛銀が経営統合へ  メインバンク取引社数 金融Gでは国内21位に

愛媛県内にある企業のメインバンクシェア57.5%(県内メインバンク取引社数1万966社)の伊予銀行を傘下に持ついよぎんホールディングスと、県内2位で18.5%(同3,542社)の愛媛銀行が、7月24日開催の取締役会で経営統合を付議することを発表した。

TOPへ