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2021年(1-4月)「負債1,000万円未満の倒産」調査

 2021年1-4月の負債1,000万円未満の企業倒産は157件(前年同期比17.8%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。このうち、「新型コロナウイルス」関連倒産は26件(構成比16.5%)だった。
 新型コロナ関連支援で国や自治体、金融機関が取り組む資金繰り支援は、次第に小・零細規模の企業・事業者にも行き渡ってきた。これに伴い2021年に入り、負債1,000万円未満の倒産は1月33件(前年同月比29.7%減)、2月34件(同10.5%減)と落ち着き、3月は53件(同8.1%増)に増加したが、4月は37件(同35.0%減)と、再び減少に転じている。
 産業別では、最も多かったのはサービス業他の76件(前年同期比14.6%減、構成比48.4%)で、負債1,000万円未満の倒産のほぼ半数を占めた。内訳は、葬儀業(1→2件)や劇団(ゼロ→2件)など生活関連サービス業,娯楽業が前年同期比29.4%増(17→22件)と増加した。一方、コロナ禍でインバウンド需要消失や休業・時短営業などが直撃した飲食業は同28.0%減(25→18件)、宿泊業は同66.6%減(3→1件)など一服した。
 原因別では、最多は「販売不振」の114件(前年同期比7.3%減)で、構成比は72.6%(前年同期64.3%)と前年同期より8.3ポイント上昇した。
 4月に4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令され、5月12日に期限が5月31日まで延長と同時に、福岡県と愛知県も追加され、さらにワクチン接種に時間がかかり、コロナ禍の収束は見えない。
 新型コロナウイルス関連の金融支援も1年が経過した。厳しい経営環境が続くなか、もともと過小資本で経営基盤が脆弱な小・零細規模の企業には、支援策も赤字補填など一時しのぎにとどまり、経営体力も限界に達しつつある。倒産は小康状態を持続するが、早急に次の一手となる支援体制が必要になっている。

  • 本調査は2021年(1-4月)に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、通常の「倒産集計」(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

倒産件数157件、2年ぶりに前年同期を下回る

 2021年1-4月の負債1,000万円未満の企業倒産は、157件(前年同期比17.8%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。2020年は1月が47件(前年同月比9.6%減)と前年同月を下回ったが、新型コロナの影響が出始めた2月38件(同11.7%増)、それ以降も3月49件(同4.2%増)、4月57件(同83.8%増)と増勢が強まった。一方、2021年は3月が53件(同8.1%増)と増加したが、1月33件(同29.7%減)、2月34件(同10.5%減)、4月37件(同35.0%減)と前年同月を下回った。
 コロナ禍の政府の資金繰り支援策が小・零細規模の企業・事業所に浸透しているが、時間の経過とともに業績回復の遅れから経営体力の疲弊も目立ち、今後の推移が注目される。

1000万未満

【産業別】10産業のうち、6産業で減少

 産業別では、10産業のうち、6産業で前年同期を下回った。増加は農・林・漁・鉱業(ゼロ→2件)、金融・保険業(ゼロ→1件)の2産業、減少は建設業(26→21件)、製造業(11→7件)、卸売業(15→13件)、小売業(22→18件)、情報通信業(19→10件)、サービス業他(89→76件)の6産業。不動産業(3件)、運輸業(6件)は、前年同期と同件数だった。
 産業別の最多は、サービス業他の76件(前年同期比14.6%減、構成比48.4%)。倒産のほぼ半数を占め、構成比は前年同期を1.9ポイント上回った。
 次いで、建設業21件(前年同期比19.2%減、構成比13.3%)、小売業18件(同18.1%減、同11.4%)、卸売業13件、情報通信業10件の順。
 サービス業他は、インバウンド需要消失や外出自粛、休業・時短営業の影響を強く受けた飲食業が前年同期比28.0%減(25→18件)と減少。飲食業では、「酒場,ビヤホール」は前年同期と同件数の4件、「バー,キャバレー,ナイトクラブ」は2件(前年同期3件)、「食堂,レストラン」は2件(同8件)で、減少が目立った。

【形態別】破産の構成比が97.4%

 形態別では、最多は「破産」の153件(前年同期比18.6%減)。倒産に占める構成比は97.4%(前年同期98.4%)で、前年同期より1.0ポイント低下した。
 このほか、「民事再生法」は前年同期と同件数の2件で、すべて個人企業の小規模個人再生手続きだった。
 また、「取引停止処分」は2件(前年同期比100.0%増)にとどまった。
 負債1,000万円未満は経営基盤の弱い小・零細企業が多く、業況改善の遅れや先行きを見通せないことから、事業継続の断念や破産を選択する企業が多い。新型コロナ感染拡大による業績のさらなる悪化や代表者の高齢化による後継者不足も、事業継続をあきらめる一因となっている。

【原因別】販売不振が7割以上

 原因別では、『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)が125件(前年同期比7.4%減、前年同期135件)だった。構成比は79.6%(前年同期70.6%)で、前年同期より9.0ポイント上昇した。
 「販売不振」が114件(前年同期比7.3%減)で、構成比が72.6%(前年同期64.3%)と、前年同期より8.3ポイント上昇した。「既往のシワ寄せ(赤字累積)」は、前年同期と同件数の11件だった。このほか、代表者の死亡・病気を含む「その他」が11件(前年同期比83.3%増)だった。「他社倒産の余波」は9件(同70.0%減)で、関連企業に連鎖し、倒産するケースが大半。
 また、「事業上の失敗」(同69.2%減)と「運転資金の欠乏」(同20.0%減)がそれぞれ4件で、設立10年未満の企業がほとんど。

【資本金別】1,000万円未満が9割以上

 資本金別では、「1,000万円未満(個人企業他を含む)」が144件(前年同期比18.1%減)で、倒産に占める構成比は91.7%(前年同期92.1%)だった。
 内訳は、「100万円以上500万円未満」が56件(前年同期比30.0%減)、「個人企業他」が44件(同15.3%減)、「100万円未満」が30件(同25.0%増)、「500万円以上1,000万円未満」が14件(同30.0%減)だった。
 このほか、「1,000万円以上5,000万円未満」が13件(同13.3%減)で、5,000万円以上は発生しなかった。

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