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第13回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査

 新型コロナウイルス感染拡大で、2021年1月に11都府県に再度の緊急事態宣言が発令され、2月2日には10都府県で3月7日まで延長された。
 こうしたなか、緊急事態宣言の事業への影響について今回と前回(2020年4-5月)を比較した場合、「前回の方が大きい」と回答した企業は38.1%、「今回の方が大きい」は14.1%だった。
 一方、1月の「減収企業率」は70.4%(前月69.6%)で2カ月ぶりに70%台に悪化した。また、売上高が前年同月と比べ「半分以下」になった企業(売上半減率)は、「宿泊業」で80.9%(前月33.3%)、「飲食業」で46.4%(同32.0%)に達した。なお、前回(2020年5月)の緊急事態宣言時の「売上半減率」は「宿泊業」で97.1%、「飲食業」で76.1%だった。
 緊急事態宣言は消費者対象の業種を中心に、業績への影響が大きいことが浮き彫りになった。  また、春の人事異動シーズンを前に、今春は「引っ越しを伴う異動は例年に比べ減らす予定」との回答は、大企業で19.2%だった。一方、「引っ越しを伴う異動は例年並みを予定」は27.3%にのぼり、コロナ禍でも大企業は定期的な引っ越しを伴う人事異動が避けられない組織制度が確立されているようだ。

  • 2021年2月1日~8日にインターネットでアンケートを実施し、有効回答1万1,632社を集計、分析した。
    資本金1億円以上を大企業、1億円未満や個人企業等を中小企業と定義した。

13回コロナアンケ

本調査結果の詳細はPDFファイルをご覧ください。

第13回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査[PDF:1.42MB]PDFファイルへのリンクです。


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