• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連破たん状況【7月17日17:00 現在】

  7月17日は17時までに、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が4件(倒産3件、弁護士一任・準備中1件)発生した。この結果、2月からの累計は全国で335件(倒産269件、弁護士一任・準備中66件)に達した。2月2件、3月22件から4月、5月は80件台に急増。6月は単月最多の103件、7月は17日までに41件発生し、高水準が続いている。
 このほか、集計対象外だが負債1,000万円未満の小・零細企業・商店の倒産が9件判明している。感染者数が再び増加に転じ、警戒感が強まるなか、消費回復にも影響を与えそうだ。難しい舵取りが求められている一方、疲弊した企業の脱落などコロナ関連破たんの増勢が懸念される。

【都道府県別】 ~ 東京都が83件と突出 ~

 都道府県別は和歌山、鳥取、高知の3県を除く44都道府県で発生。東京都が83件(倒産73件、準備中10件)と突出。次いで、大阪府32件、北海道20件と続き、10件以上の発生は8都道府県となっている。7月17日は富山県と福井県にそれぞれ2件目が発生した。

【業種別】 ~ 飲食業が52件、宿泊業・アパレル関連が40件で続く ~ ~

 業種別は、来店客の減少、休業要請などが影響した飲食業が52件で最多。次いで、インバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が影響した宿泊業と、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が40件と並び、消費関連の業種で突出している。

【負債額】

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した269件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で112件(構成比41.6%)。次いで、1千万円以上5千万円未満58件(同21.5%)、5千万円以上1億円未満が37件(同13.7%)、10億円以上が36件(同13.3%)、5億円以上10億円未満が26件(同9.6%)の順。
 負債1億円未満が95件(同35.3%)を占める。一方で、100億円以上の大型倒産も3件発生し、小・零細企業から大企業まで「新型コロナ」関連の経営破たんが広がっている。

【形態別】

 「新型コロナ」関連で倒産した269件の形態別では、破産が226件(構成比84.0%)で最多。次いで、民事再生法が29件(同10.7%)、取引停止処分14件(同5.2%)だった。
 「新型コロナ」関連の倒産では、8割以上が消滅型の破産を選択し、再建型の民事再生法は約1割にとどまっている。業績回復の見込みが立たず、不振が続いていたところに新型コロナのダメージを受け、再建意欲やメドが立たない脱落型の倒産が大半となっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図0717②

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ