• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向(3月・2016年度))

 2017年3月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産は5件で、10カ月連続で前年同月を下回った。金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じるなどの金融支援や、大手企業に牽引される形での緩やかな景気回復も影響して、企業倒産は低水準で推移している。

円滑化法関連倒産推移

2017年3月の負債総額、2カ月連続で前年同月を下回る

 2017年3月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産での負債総額は、34億4,100万円(前年同月比44.5%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

2016年度、件数が前年度より半減

 2016年度(2016年4月-2017年3月)の累計は64件(前年度比49.6%減、前年度127件)になり、前年度より半減した。また、負債総額は547億6,100万円(同16.3%減、同654億2,800万円)で前年度を下回った。

2016年度の負債額別では、10億円以上の大型倒産が10件(前年度19件)で、最多は1億円以上5億円未満の34件(同48件)だった。
産業別では、最多が製造業の23件(同37件)。次いで、卸売業15件(同21件)、建設業12件(同24件)、小売業6件(同13件)と続く。
原因別では、販売不振31件(同72件)が最も多かった。次いで、既往のシワ寄せ(赤字累積)が25件(同33件)と続く。

形態別では、最多が事業消滅型の破産38件(同82件)だったのに対し、再建型の民事再生法は6件(同9件)にとどまった。業績不振から事業継続を断念するケースが依然として多い。
従業員数別では、最多が5人未満の20件(同48件)。次いで、5人以上10人未満が22件(同37件)だった。この結果、従業員数10人未満は42件(構成比65.6%、前年度85件)で、小規模企業が全体の約7割を占めた。

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

「渋谷区」が倒産最多、2年連続も視野 ~ 倒産企業の半数が業歴10年超、新設法人は伸び鈍化 ~

街の主役は若者から大人へ。再開発で変貌を遂げる「シブヤ」に異変が生じている。 渋谷区に本社を構える企業倒産(1-8月)は、全国の市区郡別で最多の123件に達した。昨年(2025年1-12月)は161件で2007年以来、18年ぶり全国ワーストだった

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

4

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

5

  • TSRデータインサイト

「畳製造業」 伝統産業に忍び寄る市場変化と後継問題 売上は3年連続で低迷、業歴100年超の老舗が2割超

9月24日は「畳の日」。全国畳産業振興会が4月29日と9月24日の年2回定めている。日本の住文化の伝統を引き継ぐ畳のすばらしさをアピールすることが目的だが、畳製造業が長期低迷に陥っている。 全国の主な「畳製造業」256社の2025年度の売上高合計は402億7,700万円(前年度比1.3%減)だった

TOPへ