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「東日本大震災」関連倒産(9月)

 2016年9月の「東日本大震災」関連倒産は5件(前年同月11件)だった。2016年3月以降7カ月連続で1桁台で推移し、収束傾向が続いている。ただし、震災発生から5年半を経過して累計件数は1,753件(9月30日現在)に達した。

東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

2016年9月の倒産事例

 (有)スズキ印刷(TSR企業コード:018579183、法人番号:1380002034148、福島県)は、名刺やチラシ、パンフレットなどの印刷を手掛けていた。しかし、東日本大震災での原発事故による風評被害から売上高低迷に拍車がかかり、平成27年5月期の売上高は約3,300万円にとどまった。営業赤字ながらも東京電力からの賠償金で補てんされ経営を維持してきたが、賠償金の打ち切りが想定される中で、先行きの見通し難から事業継続を断念して破産を申請した。

震災関連倒産は1桁台が続き収束傾向が目立つ。こうしたなか、震災前の業績水準に回復しない企業もまだ多く、震災の傷痕の深さを物語った。

2016年9月の地区別は、関東4件、東北1件だった。
「震災関連」倒産の累計1,753件を都道府県別でみると、最多は東京の537件(9月3件)。次いで、宮城142件、北海道83件、神奈川71件、福岡70件、千葉68件、岩手67件、茨城65件、群馬58件、栃木52件、静岡48件、福島47件、山形46件、大阪44件、埼玉43件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は356件(構成比20.3%)だった。
「震災関連」倒産の累計1,753件を産業別でみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の464件(9月2件)。次いで、製造業が394件(同1件)、卸売業が324件、建設業が215件、小売業が161件と続く。
被害型で分類すると、「間接型」1,600件(構成比91.2%)に対して、「直接型」は153件(同8.7%)だった。9月は「直接型」が発生なしだった。

東日本大震災関連倒産

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)
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