8月の「ゼロゼロ融資」利用後の倒産 24件 8カ月連続で前年同月を下回り、小康状態
~ 2026年8月「ゼロゼロ融資」利用後の倒産動向 ~
2026年8月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、24件(前年同月比20.0%減)で、2026年1月から8カ月連続で前年同月を下回った。
1-8月累計は214件(前年同期比23.5%減)で、ピークの2023年同期(445件)からほぼ半減した。
物価高や人件費上昇が資金繰りを圧迫し、借入元本の返済が困難となりリスケ(返済猶予)で凌いでいる企業は少なくない。だが、金利上昇で状況が変わりつつある。金融機関は、事業の継続性を重視する姿勢から元本の一部返済を求める動きもあり、ゼロゼロ融資を利用した企業の倒産が増加に転じる可能性が出てきた。
ことし2月の米国とイスラエルによるイラン攻撃以降、中東情勢は流動的な状況が続く。物価高が続くなか、日本銀行による政策金利の引き上げで金融機関の貸出金利が上昇、企業は支払利息の負担増に直面している。9月17日・18日に開催される日銀の金融政策決定会合で、政策金利の追加利上げに踏み切る見方が強まっている。日米金利差や円安などの背景はあるが、過剰債務の解消が遅れた企業は金利負担の重みが増してくる。
金融機関は、窮境状態に陥った企業に専門家を派遣するなど、サポートしている。だが、小・零細規模の企業は人的リソースが乏しく、「日々の業務への対応に追われ、相談のための時間を確保できない経営者も少なくない」(金融機関)との声もある。
金融機関や外部機関は、企業の実態にあわせた伴走支援を行う際、事業再生だけでなく廃業や事業譲渡など、多様な支援が必要になっている。
「ゼロゼロ融資」利用後の倒産は、2020年7月の第一号から8月で2,440件に達した。
※本調査は、2026年8月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、「実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)」の利用が判明した倒産(法的・私的)を集計、分析した。
