8月の「物価高」倒産 50件で一服、9カ月ぶり減少 小・零細規模の飲食店、飲食料品小売などで増加
~ 2026年8月の 「物価高」倒産動向 ~
2026年8月の「物価高」倒産は、9カ月ぶりに前年同月を下回る50件(前年同月比9.0%減)だった。ただ、1-8月累計は583件(前年同期比22.4%増、前年同期476件)で、通年では前年の769件を上回るペースが持続している。
負債総額は、88億3,200万円(前年同月比38.5%減)で、2025年5月(79億6,700万円)以来、15カ月ぶりに100億円を下回った。8月の最大の倒産となった書店経営の(株)TSH(大阪)の負債14億5,900万円など、負債10億円以上は2件(前年同月3件)にとどまった。
9月3日から4日にかけて1ドル=155円台まで円が急騰したが、物価への反映は円安トレンドの定着と時間が必要で当面、物価高が一因の倒産は高水準をたどるとみられる。
2026年8月の「物価高」倒産は、小売業12件(前年同月比140.0%増)、建設業11件(同21.4%減)、サービス業他10件(同11.1%増)だった。資本金1千万円未満は36件(構成比72.0%)で、小・零細規模の労働集約型の業種が中心になっている。物価が高止まりで、値上げや価格交渉の立場が弱い小・零細企業が「物価高」倒産を押し上げる構図が続くとみられる。
※本調査は、2026年8月の企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、①仕入コストや資源・原材料の上昇、②価格上昇分を価格転嫁できなかった、等により倒産(法的・私的)した企業を集計、分析した。
