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ライブ配信「エブリライブ」が連絡難、新代表の兼務企業「経営崩壊につながる可能性」

 ライブ配信プラットフォームの運営を手掛けるエブリライブ(株)(TSRコード:694485080、東京都港区)が6月初旬から会社と連絡が取りづらくなり、騒動に発展している。SNS上では「(配信プラットフォームに)急に接続出来なくなった」旨の投稿が相次ぐ。7月1日には、エブリライブがスポンサーを務めるBS番組の放送中止が発表された。
 エブリライブの商業登記簿を確認すると6月3日に新代表が就任し、5名の取締役が辞任している。この新代表は、同時期に別の企業の代表にも就任している。何が起こっているのか―。東京商工リサーチ(TSR)が現状を取材した。

 エブリライブの新代表が別途代表に就任したのは(株)ブレインイノベーション(TSRコード: 017490111、東京都港区、ブレイン社)だ。エブリライブと同じビルの別フロアに入居している。
 ブレイン社を巡っては6月上旬、TSRに「多額の負債を抱えトップ(ブレイン社の当時の代表)がいなくなった」と情報が寄せられた。商業登記簿では5月28日に当時の代表が退任し、新代表に就任した。数日後にはエブリライブの代表も兼務する人物だ。
 ブレイン社は2016年3月に設立。会計や財務、事業承継支援のほか、ファクタリングサービスなど金融業も手がけ、2025年2月期には売上高約23億円をあげたようだ。ホームページには、グループとして複数社を傘下に抱え、(5月28日に交代する前の)旧代表がグループの代表を務めているとの履歴が確認される。ただ、7月3日現在、ホームページは閲覧できなくなっている。

フロアに貼り紙を掲示
 6月上旬にブレイン社を訪問した際、入口などに掲示はなかった。その後、「債権者の皆様へ」と題した張り紙が新代表名でブレイン社の入口に掲示された。6月15日の週に掲示されたとみられる。そこには、「5月29日、旧代表との連絡が取れない状態となった」と記載されている。さらに、ブレイン社側からファクタリング事業の関係先とされる企業へ取引状況を照会したものの、「取引実績は確認できない」と回答された旨の記載もある。その上で、「実態との間に重大な相違があれば、会社および債権者の皆様に対し多大な損害が発生している可能性がある」と続けている。

新代表「経営崩壊につながる可能性」
 取材を進めた結果、6月下旬、新代表とのコンタクトに成功した。新代表はブレイン社の状況について、「ファクタリング事業について、その事業実態そのものに極めて重大な疑義が生じている。当初は資金繰りの悪化や一時的な経営不振を想定したが、調査を進めると事業そのものの存在や取引の実在性について確認が困難な状況となっている」と回答した。
 さらに、「仮に現在確認されている疑義が事実であった場合、本件は単なる経営上の失敗や資金ショートの問題ではなく、多数の債権者や投資家に対する説明そのものが根本から覆る可能性がある」と明かした。
 続けて、「状況によってはグループ全体の事業継続が困難となり、全子会社を含めた経営基盤の崩壊につながる可能性がある」と言及した。2社の現在の資本背景は判明しないが、代表者が同一である以上、エブリライブへの影響も心配される。
 TSRは7月2日、エブリライブの現状に関して新代表に取材を申し込んだが、本稿作成時までに返答はない。7月3日、エブリライブの本社に訪問したが、応答もなかった。

 新代表は6月下旬、ブレイン社に対する取材時に「事実関係の徹底的な解明を最優先事項とし、債権者保護の観点から関係資料の収集および調査を継続する」との見解を示しており、関係先を含めた実態の解明が待たれる。


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エブリライブの入居フロア(7月3日TSR撮影)

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