ホクシンメディカル、債権者集会に想定以上の出席 ~ 資金の流れに注目集まる ~
3月10日に破産開始決定を受けた(株)ホクシンメディカル(TSRコード:660400642、神戸市)の第1回債権者集会が5月20日午前11時30分、神戸地裁で開催された。
50席程度用意された椅子は瞬く間に埋まり、追加で椅子が用意され、最終的に債権者約100名が出席した。
破産管財人の幸寺覚弁護士(弁護士法人東町法律事務所)の報告要旨は以下の通り。
2024年3月、創業者死去を契機に社内に混乱が生じた結果、同月末に買掛金の支払を停止した。自己破産ではなく、元従業員らの申立により破産手続開始決定がなされたが、ホクシンメディカル側はこれを不服とし、即時抗告を申し立てている。そのため、現時点では限られた資料などからの報告となり、今後報告内容が変更される可能性がある。
2024年3月時点では従業員は約190人いたが、同年4月にはほとんどの従業員が退職した。同月25日にホームページに廃業の手続きを検討する旨を掲示した。しかし、その後もホクシンメディカルによる自己破産の申し立ては行われることはなく2025年10月、元従業員らにより破産手続きの申立が行われた。現時点で各地にあった営業所は全て明渡し済みとなっている。
2023年3月期までは決算報告を行っているが、その後税務申告を行っておらず状況は不明。財産目録の現時点での主要な内訳は、現金約1億2,700万円、売掛金回収見込み約7億3,000万円、供託金など約12億7,000万円で、破産財団の現状は約21億3,000万円。現在は売掛金の回収に注力している。破産経緯に関して十分調査出来ておらず、調査の上で売掛金以外に換価出来る財産の回収も行っていく。
また、否認権の行使を念頭に、破産法上おかしい金の動きは返却を求めていく。そのために過去の預金通帳などを金融機関から取り寄せている。現時点ではいずれも不明な点が多い。
質疑応答では、出席者より「2024年3~4月にかけて、ホクシンメディカルは通常通り事業は行っていた。そのため、月商約30億円くらいだとすると、当座預金には約70億円は入っているはずだ。金融機関などが優先的に回収して相殺しているようであれば、回収して破産財団の原資にして欲しい」との要請が債権者よりあった。破産管財人は、「否認権に関してそうしたものも念頭に調査していく」と応じた。
次回の債権者集会は2026年8月25日に開催予定。

ホクシンメディカルの本社(2024年4月TSR撮影)
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年5月25日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)