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「リユース市場」 物価高とインバウンドが追い風 4期連続の増収も、休廃業・解散が大幅増加

~ 2026年「リユース業」業績動向調査 ~


 全国で不用品、中古品販売のリユース業を展開する251社の最新決算(2025年3月期-2026年2月期、以下最新期)は、売上高合計が5,775億4,600万円(前期比11.2%増)で4期連続で増収だった。
 また、利益も159億9,400万円(同5.7%増)と伸ばし、リユース市場は成長をたどっていることがわかった。
 環境保護や物価高で消費者の節約意識が高まり、リユース市場は拡大を続けている。中古品購入の抵抗感が薄れてフリマアプリなどCtoC(個人間取引)だけでなく、BtoC(対消費者)のリユース企業も業績を伸ばしている。

 環境省の調査によると、2024年の国内リユース市場規模は3兆4,986億円(2021年比2.7%増)と拡大している。コロナ禍は在宅時間が増え、本や衣服、ブランド品など不用品の整理が進み、より早く換金を望む顧客が買取業者を利用する機会が増えた。また、物価高で実質賃金が伸び悩み、節約志向が一段と強まったことも需要拡大に追い風となっている。
 円安でインバウンド(訪日外国人観光客)の急増も、リユース業界に恩恵をもたらしている。日本の中古品は品質が良く、自国より安く購入できることも訪日の大きな魅力となっている。
 リユース業251社で売上高トップは、ゲオホールディングスグループの(株)セカンドストリート(愛知県)で1,161億8,400万円。2位はシュッピン(株)(東京都)で526億5,800万円で、ともに積極的な新規出店で売上を伸ばしている。
 警察庁が公表した2024年末の古物営業許可件数は約57万2,000件(前年比8.1%増)に達する。新規参入の加速で、リユース市場の競争は激化している。「高価買取」「買取価格●%アップ」など価格を前面に打ち出すリユース業者も少なくない。
 今後は信頼性と専門性の高い査定で、リピーター獲得と付加価値の格差が生き残りのカギとなりそうだ。
※本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、リユース業を展開する企業を対象に、2025年3月-2026年2月期を最新期とし、5期連続で業績が判明した251社を抽出、分析した。


リユース業251社 売上高合計は4期連続で成長

 全国のリユース業251社の最新期の売上高合計は5,775億4,600万円(前期比11.2%増)で、4期連続で拡大している。また、利益合計は159億9,400万円(同5.7%増)で、3期連続で150億円を超えた。
 自宅の不用品を換金化できる経済的メリットに加え、中古品の再利用による環境負荷の軽減や資源循環への配慮なども、ニーズを捉えているようだ。

リユース業の業績推移

リユース業、売上高5億円未満が約7割

 リユース業251社の売上高分布は、最多が売上高1億円未満で97社(構成比38.6%)。次いで、同1億円以上5億円未満の76社(同30.2%)、同10億円以上50億円未満の32社(同12.7%)と続く。
 5億円未満の中小・零細企業が7割弱(同68.9%)を占めるのが特徴だが、100億円以上が15社(同5.9%)で、前期13社から2社増え、4期前(7社)の2倍以上に増えた。
 最新期の売上高伸長率は、トップが0~5%未満の83社(構成比33.2%)。以下、10~100%未満が69社(同27.6%)、▲10%未満が30社(同12.0%)の順。
 市場が徐々に拡大するなか、増収が127社(同50.6%)と半数を占め、減収は76社(同30.2%)だった。

左:リユース業 売上高別 右:リユース業 売上高伸長率別

リユース業、黒字企業が8割も収益力に課題

 最新期の利益では、黒字が207社(構成比82.4%)と8割を超えた。
 前期との比較では、増益が99社(同39.4%、前期同数)、減益が106社(同42.2%、同102社)とほぼ拮抗している。
 順調なリユース業界だが、買取価格の上昇や人件費負担、店舗維持費などで、企業間の利益格差は広がる兆しもみえてきた。

リユース業 対前年増減益別

休廃業・解散は10年間で最多、倒産は前年比微増

 リユース業の休廃業・解散、倒産を年次別で分析した。2025年の休廃業・解散は122件(前年比29.7%増)で大幅に増加した。また、倒産も25件(同4.1%増)と僅かに増加した。
 拡大する市場でも、収益力の低い企業の生き残りは厳しい現実がある。業界内ではM&Aを含む再編もみられるが、仕入れ買取、販売両面での競争環境は激しさを増しており、今後はさらに淘汰が加速するとみられる。

リユース業の休廃業・解散、倒産件数 年次推移



 コストのよりかからない賢い選択として、リユース品の購入が選択されてきているようだ。その結果、リユース業界全体の売上高は伸長している。
 リユース業界は、資金力がある大手企業ほど、積極的な買取や好立地への新規出店ができ、在庫量と店舗網の拡大により成長を加速させている。
 一方、資金余力が乏しい企業は、買取競争でニーズの高い商品を確保しにくく、結果として販売力の強化や収益向上にもつながりづらい状況に陥る。
 物価高における節約志向や、中古品の品質向上などもあり、リユース市場は拡大している。ただ、資金力が事業拡大に直結するだけに、大手業者と中小業者の格差はさらに広がり、リユース業は淘汰が一段と進む可能性がある。

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