2026年1-4月の「道路貨物運送業」倒産 108件に増加 人手不足に今後は中東情勢が追い打ちか
~2026年(1-4月)「道路貨物運送業」倒産動向 ~
2026年1-4月の「道路貨物運送業」の倒産が108件(前年同期比11.3%増)と、2年ぶりに100件を上回った。負債総額は、106億6,600万円(同10.4%増)だった。
2025年は、原油価格の上昇で高騰した燃料費を中心に、大手荷主を中心に価格見直しに応じる動きが広がり、年間の倒産は308件(前年比17.6%減)に減少した。だが、今年に入っても燃料価格が高止まりするなか、深刻なドライバー不足と人件費上昇が続き、息切れ企業が倒産を押し上げる状況になっている。
2026年1-4月の「道路貨物運送業」倒産108件のうち、燃料費などの価格上昇に伴う「物価高」倒産は19件(前年同期比26.9%減)で前年同期を下回った。
だが、「人手不足」倒産は23件(同21.0%増)と、これまで最多だった2024年同期の22件を上回り、集計を開始した2013年以降で最多を更新した。内訳は、「求人難」が10件、「人件費高騰」が6件、「後継者難」が5件、「従業員退職」が2件だった。
地区別は、関東40件(同33.3%増)、近畿27件(同12.5%増)、中部18件(同63.6%)と、コスト上昇と競合などで厳しい経営環境の大都市圏を中心に淘汰が進んでいる。
東京商工リサーチが2026年4月に実施した「中東情勢」に関するアンケート調査では、道路貨物運送業では97.0%(168社中、163社)が「事業活動にマイナス影響が出ている」と回答した。業種(中分類)別では、マイナス構成比が100%だった1位のゴム製品製造業他3業種に次ぐ、5番目に高い水準だった。
資源エネルギー庁が発表した軽油価格は、2026年2月末の1リットルあたり140円台から、4月末には150円台後半に上昇した。道路貨物運送業の「物価高」倒産は小康状態だが、中東情勢の収束が見えない状況下で、高止まりする原燃料価格の動向も懸念される。このため、多くの企業が価格転嫁に取り組むが、更なる原価上昇を吸収できなくなった企業を中心に、倒産が増勢をたどる可能性がある。
※本調査は、日本標準産業分類「一般乗用旅客自動車運送業」の倒産(負債1,000万円以上)を集計、分析した。

形態別は、破産102件(前年同期比14.6%増、前年同期89件)、特別清算4件(前年同期2件)、民事再生法(同ゼロ)と取引停止処分(同6件)が各1件。
資本金別は、個人企業他6件を含む「1千万円未満」が76件(前年同期比18.7%増、構成比70.3%)、「1千万円以上」が32件(前年同期比3.0%減)。
負債額別は、「1億円未満」が76件(同18.7%増)で、70.3%を占めた。
従業員数別は、最多の「5人未満」が53件(同3.9%増)で、49.0%を占めた。次いで、「5人以上10人未満」27件(同17.3%増)、「10人以上20人未満」16件(同60.0%増)が続く。