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ゴールデンウィーク明け、「退職代行サービス」の利用は慎重に

 長かったゴールデンウィーク(GW)が終わる。職場「復帰」を前に例年、4月の新年度からGW明けにかけ、退職する人の話題が持ち上がる。仕事から解放され、いざ仕事や職場の上司の顔を思い浮かべるとそんな気になるのも仕方ないかもしれない。近年は、この時期の退職代行サービスの利用も増加するという。
 だが、弁護士の関与しない退職代行サービスへの依頼にリスクはないか。東京商工リサーチ(TSR)が4月に実施した「退職代行に関する企業向けアンケート調査」から、利用するリスクの一端が浮き彫りになった。



 ことし4月のアンケート調査では、2024年1月以降、「退職代行」業者を利用した退職があったと回答した企業は8.7%で、前回調査(2025年6月)から1.5ポイント増え、利用が広がっていることを浮き彫りにした。
 だが、前職で退職代行の利用がわかった場合、「採用しない」と回答した企業は26.0%と4分の1に達した。「採用に慎重になる」は49.3%で、合計75.3%の企業が退職代行の利用者の採用に厳しい目を向けている。
 退職代行の利用が明るみになることは少ない。だが、面接での受け答えやリファレンスチェック(職歴調査)で利用歴がわかることもある。

 ことし2月、退職代行サービス大手の「モームリ」の代表らが弁護士法違反の疑いで逮捕された。4月下旬、モームリは営業を再開した。アンケートでは弁護士や労組以外の「退職代行」業者から連絡があっても、3割(30.4%)の企業が非弁行為が含まれる可能性があり、取り合わないと回答した。
 また、退職代行から連絡を受けた企業の3割(30.4%)は、残業代請求や退職日の調整などの「非弁行為」に抵触する可能性のある通知を受けた実態を前出のアンケートは明らかにしている。

 東京弁護士会は2024年11月、「退職代行サービスと弁護士法違反」と題する注意喚起で、「退職代行サービスの利用を考える際には、退職だけでなく、退職に関係して発生する法律的な問題にも目を向ける必要がある」と呼び掛けている。
 弁護士資格がなければ、企業に退職の意思を伝えることしかできない。残業代請求や有給休暇の取得などの交渉は法律事務で、違反すると弁護士法72条に抵触する恐れがある。弁護士が関与しない退職代行サービスを利用したことで、むしろ労働者自身が退職を願い出た場合より不利益が生じる可能性もある。



 退職代行サービスの料金相場は2万円位と言われる。ただ、退職がスムーズに進まず二重、三重の負担になる可能性もある。
 転職市場が賑わい、社会環境も退職に寛容になっている。「石の上にも3年」「立つ鳥跡を濁さず」などの言葉は古いかもしれない。
 だが、自分から退職の申し出が難しい「ブラック企業」は弁護士に依頼して、それ以外はしっかり自ら退職の意思を伝えることが次のステップへの早道だろう

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