• TSRデータインサイト

2025年度の「後継者難」倒産 過去最多の461件 5年連続400件台、サービス業他や建設業が上位 

~ 2025年度(4-3月)の「後継者難」倒産動向 ~


  2025年度の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は、2年ぶりに前年度を上回る461件(前年度比1.3%増)だった。調査を開始した2013年度以降、2023年度の458件を上回り最多を記録した。
 円安による物価高、人手不足、人件費の上昇だけでなく、後継者不在も経営上の大きなリスクになっている。

 「後継者」倒産の要因別では、代表者の「死亡」が219件(同12.7%減)と7年ぶりに減少したが、構成比は47.5%と半数近くを占めた。「体調不良」172件(同15.4%増)で、この2原因で合計391件(同2.2%減)、構成比は84.8%を占めた。

 資本金別は、1千万円未満が293件(前年度比7.7%増)で6割(63.5%)を超えた。形態別は、破産が437件(同1.8%増)で、構成比は94.7%だった。産業別では、サービス業他119件(同29.3%増)、建設業96件(同9.4%減)、製造業74件(同3.8%減)の順。
 代表者の高齢化が進むなか、後継者不在も深刻となっている。金融機関やファンドは、企業の再生支援の手段としてM&Aや事業承継に取り組むが、第三者への事業譲渡を避ける経営者も多い。このため、経営者に寄り添った支援、廃業支援などの重みが、一層増している。
※本調査は2025年度(4-3月)の「人手不足」関連倒産(負債1,000万円以上、後継者難・求人難・従業員退職・人件費高騰)のうち、「後継者難」を抽出し、分析した。

「後継者難」倒産推移(4-3月)

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

2

  • TSRデータインサイト

「歯科関連」倒産 20年間で最多の39件 診療報酬改定の効果と中東情勢の行方

コンビニより多い歯医者が苦境に立たされている。2025年に「歯科診療所(歯医者)」と「歯科技工所」の倒産は、39件(前年度比56.0%増)と急増、2006年度以降の20年間で最多だった。

3

  • TSRデータインサイト

緊迫続く中東情勢 企業の約8割で事業にマイナス ガソリン価格と原材料の高騰、品薄に根強い懸念

 4月8日、米国とイランは2週間の停戦に合意したと伝えられるが、その間もイスラエルがレバノンを攻撃したと報じられるなど、ホルムズ海峡が全面開放されるかまだ不透明な状況が続く。この状況を受け、国内企業の約8割が「マイナスの影響がある」と回答した。

4

  • TSRデータインサイト

2025年度の「ラーメン店」倒産 過去2番目の57件 負債1億円以上が増加、効率化と付加価値が課題に 

2025年度(4‐3月)の「ラーメン店」倒産は57件(前年度比21.2%増)だった。集計可能な2009年度以降では、過去最多を記録した2023年度の63件に次ぐ、2番目の高水準だった。

5

  • TSRデータインサイト

クリアースカイの債権者が会見 ~ 第三者破産の経緯を説明 ~

4月7日、合同会社クリアースカイ(TSRコード: 137254873、京都府)の債権者が京都市内で会見した。同日に債権者が申し立てた破産(第三者破産)に関して経緯などを説明した。 会見には、多数の債権者のほか申立代理人の加藤博太郎弁護士、石戸悠太朗弁護士(加藤・轟木法律事務所)が出席した

TOPへ