• TSRデータインサイト

2025年度の「負債1,000万円未満」倒産 微増の536件 2年連続で500件台に乗せる

~ 2025年度「負債1,000万円未満」倒産動向 ~


 2025年度(4-3月)の負債1,000万円未満の倒産は、536件(前年度比0.3%増)で 3年連続で前年度を上回った。2年連続で500件台に乗せた。
 「負債1,000万円以上」と「負債1,000万円未満」を合算した年度倒産は、1万1,041件(同3.3%増)に達し、2012年度以来、13年ぶりに1万1,000件を上回った。

 産業別では、10産業のうち、増加したのは農・林・漁・鉱業、建設業、不動産業、情報通信業、サービス業他の5産業。減少は製造業、卸売業、小売業、金融・保険業、運輸業の5産業だった。
 原因別では、「不況型」倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)が361件(前年度比1.3%減)で2年連続で減少した。一方で、経営者の経験不足などに起因する「放漫経営」が72件(同38.4%増)と2年連続で増加した。
 業歴が浅い小・零細企業などを中心に、人手不足やコスト上昇、利上げなどの経済動向の変化に対応しきれない企業が、事業を軌道に乗せる前に淘汰されるケースが多い。

 2026年2月以降の米国・イスラエルによるイラン攻撃で、原油や化学品原料の供給難や価格上昇が生じ、国際情勢は不安定さを増している。2026年度も変化の激しい事業環境への対応力が試されるとみられ、資金や人的資本に制約のある小・零細企業の倒産は増加をたどる可能性が高い。 
※本調査は、2025年度(4-3月)に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

負債1,000万円未満の倒産 件数推移

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

民事再生のアエラホーム、「施主保護」への数カ月 ~ 難しい抜本再生への導線、倒産村の矜持 ~

最盛期は年商200億円を超えるハウスメーカーに何が起き、法的申請の大義は何だったのか。東京商工リサーチ(TSR)が追った。

2

  • TSRデータインサイト

ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃 ~ 踏み切れない抜本再生、施主の権利保護も重要 ~

コスト高や人手不足などでハウスメーカー(木造建築工事業)の倒産が急増している。2026年上半期(1-6月)は118件発生し、前年同期から約9割増えた。

3

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

4

  • TSRデータインサイト

街の歯医者さん6,590社 売上高が1兆円を突破 売上5億円未満が95.8%、業績は二極化が鮮明に

全国の主な「歯科診療所」(歯医者さん)6,590社の2025年の売上高合計は、1兆282億700万円(前年比3.8%増)、純利益合計は303億8,000万円(同4.1%増)で、人口が減少する中でも着実に市場を拡大していることがわかった。

5

  • TSRデータインサイト

2026年上半期「後継者難」倒産 過去最多の264件 「破産」が96.2%、代表の健康に関する倒産が85.6% 

2026年上半期(1-6月)に後継者不在が一因となった「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は、264件(前年同期比14.7%増)だった。上半期では、2024年以来、2年ぶりに前年同期を上回った。

TOPへ