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再生M&A、再生ファンドへの期待の声多く ~ 中小企業活性化全国本部がセミナー開催 ~


 中小企業活性化全国本部(以下、全国本部)は2月12日、「中小企業活性化セミナー」を開催した。都内の会場とオンラインのハイブリッド型で、会場には事業再生に詳しい弁護士や公認会計士、金融機関の担当者などが参加した。主催者によると、会場に約220名、オンラインでは約950名が参加した(速報値)。



 全国本部は、各都道府県に設置されている中小企業活性化協議会(以下、協議会)への助言やサポートを手掛けている。協議会は、産業競争力強化法に基づき設置された公的機関。経済産業省から委託され、中小企業の経営相談を受け付けている。2003年の発足当初は事業再生の色合いが濃かったが、22年4月に収益力改善や事業再生、再チャレンジを一元的に支援する体制へ移行した。

 セミナーの冒頭、基調講演を務めた中小企業庁の橋本泰輔課長(事業環境部金融課)は、倒産が増加傾向にあることに触れ、「再生局面に入る段階で手遅れになっていることが極めて多い。予兆管理の強化、早期の支援着手を進めていく必要がある」との認識を示した。物価高騰や人手不足、金利上昇など企業を取り巻く環境は大きく変化している。こうしたことを念頭し、生産性向上の投資に繋がりやすい「再生M&A、スポンサー型の取り組みが重要になっている」と強調した。

 基調報告は全国本部の松田正義・統括事業再生プロジェクトマネージャーが務めた。協議会は「中小企業の駆け込み寺としての機能強化」、「地域全体での収益力改善・経営改善・事業再生・再チャレンジ支援の早期着手、最大化」を2025年度の事業方針に掲げている。具体的には年度の相談対応数1.1万件を目標にしているが、松田氏は「上半期(4-9月)実績は8,427件で進捗率は76.6%だ」と述べ、過去最多ペースで推移していると説明した。さらに、「上半期の債権放棄案件は94件で、うち86件がスポンサー型だった。自主再建は8件で全てに(中小企業)再生ファンド(※1)が関与した」と実績を紹介した。

※1 地域金融機関や中小企業活性化協議会と連携して中小企業を再生することを目的に中小企業基盤整備機構や金融機関などが出資して組成される。高い利回りを追求せず比較的小さな企業への投資も行われる。

 こうした流れを受け、再生ファンドをテーマにパネル形式でディスカッションが交わされた。登壇した山形康郎弁護士(弁護士法人関西法律特許事務所)は、自身が債務者代理人として関与し、(株)ルネッサンスキャピタルグループ(TSRコード: 296082333)が組成した再生ファンドを活用した事例を紹介。山形弁護士は再生ファンドについて、「当初はバイアウトが前提と思っていたが、案件を通して見方が変わった」と振り返った。その上で、「投資決定前から事業の中に深く入り、改善策を提案し、ともに試行錯誤してくれた。財務面に限らず、自力再生をサポートするコンサル機能も発揮いただいた」とファンドの特徴を述べた。


 法的手続きとの比較について、山形弁護士は「民事再生より高い弁済率が期待できる。法的では、その後の資金調達やガバナンスが不十分なまま計画が成立してしまうケースもあった」と指摘し、「再生ファンドは1つのツールとして活用できる」と述べた。



(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年2月17日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)

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