• TSRデータインサイト

2026年1月の「物価高」倒産 76件 食料品の価格上昇で食品関連が増勢

~ 2026年1月の 「物価高」倒産動向 ~


  2026年1月に食料品や原材料、資材、エネルギーなどの価格上昇などが一因となった「物価高」倒産は、76件(前年同月比24.5%増)だった。2カ月連続で前年同月を上回り、3カ月ぶりに70件を超えた。
 負債総額は249億7,900万円(同47.9%増)で、2カ月連続で前年同月を上回った。コーヒー豆販売ほかのジュピターコーヒー(株)(東京、負債59億300万円)など、負債10億円以上が7件(前年同月比133.3%増)、5億円以上10億円未満が4件(同300.0%増)と増え、負債総額を押し上げた。
 飲食店(12件)や食料品製造業(6件)、飲食料品卸売業と同小売業(各5件)など、食材の価格上昇で食品関連の業種で倒産が目立った。

 「物価高」倒産は、資本金1千万円未満が44件(構成比57.8%)、従業員5人未満が40件(同52.6%)と小・零細企業が半数以上を占める。物価上昇分の価格転嫁が進まずに収益を圧迫し、資金余裕も乏しいことから経営継続を諦めた破産が71件(同93.4%)と大半を占めた。
 ドル円レートは、1月28日に一時、1ドル=152円台まで円高が進んだが、2月に入り再び円安に戻している。このため、円安で輸入財の価格が上昇し、業績回復が遅れた企業を中心に「物価高」倒産はしばらく高水準での推移が見込まれる。
※本調査は、2026年1月の企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、①仕入コストや資源・原材料の上昇、②価格上昇分を価格転嫁できなかった、等により倒産(法的・私的)した企業を集計、分析した。

「物価高」倒産月次推移

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ