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2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

~2025年 上場企業「早期・希望退職募集」状況~


 2月3日、三菱電機がグループで4,700人早期退職に応募見込みだと発表した。そして2月4日、パナソニックHDは、現在進めている構造改革で当初から2,000人増え1万2,000人の規模になることを発表した(追加2,000人の国内外の内訳は非公表)。これで2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。
 1万7,875人は、東日本大震災時の2012年(1万7,705人)を超え、2009年以降で3番目の高水準。
 2025年の募集社数は約2割(24.5%)減少したが、三菱電機(株)が25年9月に公表した「ネクストステージ支援制度」にグループ全体で約4,700人の応募を見込み、将来の事業転換を見越した「黒字リストラ」は、今後さらに広がる可能性があり、対象年齢も中高年の募集が定着してきた。
※ 本調査は、早期・希望退職募集の具体的な内容を確認できた上場企業を対象に集計した。
※ 『会社情報に関する適時開示資料』などと東京商工リサーチの独自調査に基づく。1月23日のリリースの集計に三菱電機を加えた。

上場企業 早期・希望退職 推移


黒字リストラが定着

 2025年の大きな特徴となった「黒字リストラ」は、三菱電機のほか、パナソニックHD、三菱ケミカルグループ、明治HD、ソニーグループ、日清紡HDなど名門企業が名を連ねる。従来の業績悪化による人員削減と異なり、2025年は好業績の企業で大幅な人員削減が相次いだ。中高年が対象の実施が加速し、三菱ケミカルグループでは50歳以上の1,273人、10月の明治HDは50歳以上の44人が応募した。製造業は競争力強化が急務で、事業改革に追われている。日本経済をけん引し、雇用の代表的な受け皿でもあったが、大きな転換期を迎えている。また、賃上げが加速し、将来性が乏しい事業部門の大胆な見直しや新規事業への進出など、構造改革と人事政策が一体となって動いている。今後、製造業から他産業にも人員構成の見直しが広がる可能性が高く、2026年はもう一段の「早期・希望退職募集」が強まりそうだ。

電気機器が最多

 業種別は、グループの経営改革で国内約5,000人の人員削減を発表し、国内外で2,000人追加となったパナソニックHD、1,500人を募集したジャパンディスプレイ、ネクストステージ支援制度特別措置で4,700人の応募が見込まれる三菱電機など、電気機器が18社(前年同期13社)で、全体の4割(構成比41.8%)を占めた。次いで、明治HDなど食料品(前年同期3社)、金属製品(同2社)、機械(同4社)、情報・通信業(同10社)が各3社で続く。

業種別(社数上位順)

市場区分別 43社中、33社が東証プライム

 「早期・希望退職募集」が判明した上場43社の市場区分は、東証プライムが33社で、約8割(構成比76.7%)を占めた。東証スタンダードは9社(同20.9%)だった。
 市場区分別の募集人数は、東証プライムが1万7,245人で2025年の募集人数に対して9割超(構成比96.4%)を占めた。東証スタンダードは595人、グロースは35人だった。

市場区分別

損益別 黒字企業が約7割

 「早期・希望退職募集」を実施した43社の直近決算期の最終損益(単体)は、黒字29社(構成比67.4%)、赤字14社(同32.5%)で、黒字が約7割を占めた。
 黒字企業の募集人数は1万5,205人で、全体の8割(同85.0%)を超えた。黒字の29社のうち、23社が東証プライム上場だった。
 赤字14社の募集人数は2,670人で、ジャパンディスプレイやJUKI、シナネンHDなど。

損益別

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