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2025年の「病院・クリニック」倒産 41件 中堅病院が増加、コストと診療報酬が不均衡

~ 2025年の「病院・クリニック」倒産動向 ~


 2025年の「病院・クリニック(歯科医院を除く)」倒産は41件(前年比5.1%増)で、3年連続で前年を上回った。2006年以降の20年間では、最多の2009年(42件)に迫る2番目の高水準となった。
 負債総額は、253億1,900万円(同12.1%増)で、コロナ禍の2020年を底にして、5年連続で前年を上回った。負債1億円以上が31件(同29.1%増)と全体の75.6%を占めた。地域医療の核となる病院の苦境が表面化し、負債が膨らむ傾向が強まっている。

 医療機関は、理事長・院長の高齢化や医師、看護師の不足、医療設備の老朽化など、もともと課題が山積している。ここに光熱費や薬品・消耗品などの物価上昇、人材確保に伴う人件費上昇も加わり、病院経営を圧迫している。
 厚生労働省が公表する「第25回医療経済実態調査」によると、一般病院の約7割、クリニックの約4割が赤字で、医療機関は規模の大小にかかわらず経営悪化が深刻さを増している。
 医療機関の収入源である診療報酬が、物価高騰や賃上げに追いつかないことが大きな要因だ。

 業態別の倒産では、ベッド数が20床以上の「病院」が12件(前年比71.4%増)と1.7倍に大幅に増加し、地域医療を担う中堅規模の病院の倒産が際立っている。10件を超えたのは、2010年の12件以来、15年ぶり。
 従業員数別は、「300人以上」が2件(前年同数)発生。また「50人以上300人未満」が10件(同5件)、「20人以上50人未満」が5件(同2件)と、いずれも前年を上回った。

 医療機関を取り巻く環境は厳しい。収入頭打ち、コスト青天井の環境では、医療機関の倒産増は避けられないだろう。診療報酬の見直しやM&Aなど、存続に向けた取り組みは待ったなしだ。
※本調査は、日本標準産業分類の「病院」「一般診療所」から負債1,000万円以上の倒産を集計、分析した(歯科医院を除く)。



原因別:最多の「販売不振」は26件(前年比52.9%増)で、63.4%を占めた。次いで、「既往のシワ寄せ」が8件(同38.4%減)、「他社倒産の余波」が3件(同40.0%減)と続く。
形態別:「破産」が40件(前年比11.1%増)と、97.5%を占めた。再建型の「民事再生法」は1件(前年2件)にとどまった。
負債額別:「1億円以上5億円未満」が19件(前年比11.7%増)で、ほぼ半数(46.3%)を占めた。このほか、「10億円以上」(前年比20.0%増)と「5億円以上10億円未満」(同200.0%増)が各6件。負債1億円以上は31件(同29.1%増)で、75.6%を占めた一方で、1億円未満は10件(同33.3%減)にとどまり、中堅規模の行き詰まりが目立つ。
従業員数別:最多が「5人未満」の15件(同6.2%減)。次いで、「50人以上300人未満」が10件(同100.0%増)で2倍に増加した。


病院・クリニックの倒産 年次推移

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