• TSRデータインサイト

2025年「後継者難」倒産 過去2番目の454件 代表者の健康面が経営リスクに、破産が9割超える

~ 2025年の「後継者難」倒産動向 ~


 2025年の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は454件(前年比1.9%減)で、6年ぶりに前年を下回ったが、過去2番目の高水準だった。
 後継者がいないため倒産に追い込まれる企業は多く、2022年から4年連続で400件台で高止まりしている。
 要因別では、代表者などの「死亡」が224件(同13.1%減)で、ほぼ半数(構成比49.3%)を占めた。また、「体調不良」も158件(前年比4.6%増)発生し、この2つの要因で84.1%を占めている。代表者の健康上の問題が、経営には大きなリスクになっている。

 「後継者難」倒産454件のうち、資本金別では1千万円未満が280件(前年比1.0%増)で、全体の61.6%を占めた。形態別では、破産が426件(同0.4%減)と9割(構成比93.8%)を超えた。
 近年、政府や金融機関、企業再生ファンドなどを中心に、事業承継や廃業支援などの取り組みに動き出している。だが、コロナ関連支援の副作用で過剰債務を抱え、業績回復の遅れから後継者の育成や事業承継まで手が回らない企業は少なくない。このため、親族や社内に加え、社外からも人材を供給する施策も必要だろう。
※本調査は2025年1-12月の「人手不足」関連倒産(負債1,000万円以上、後継者難・求人難・従業員退職・人件費高騰)のうち、「後継者難」を抽出し、分析した。


「後継者難」倒産推移(1-12月)

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ゴールデンウィーク明け、「退職代行サービス」の利用は慎重に

長かったゴールデンウィークが終わる。職場「復帰」を前に例年4月の新年度からGW明けにかけ、退職する人の話題が持ち上がる。この時期の退職代行サービスの利用も増加するという。4月に実施した「退職代行に関する企業向けアンケート調査」から利用するリスクの一端が浮き彫りになった

2

  • TSRデータインサイト

トーシンホールディングスの「信用調査報告書」

5月8日に東京地裁に会社更生法の適用を申請した(株)トーシンホールディングス(TSRコード:400797887、名古屋市、東証スタンダード)を取り上げる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年度「医療・福祉事業」倒産、過去最多 ~ 健康と生活を支援する事業者の倒産急増 ~

生活に不可欠な医療機関や介護事業者の倒産が急増している。バブル経済1988年度(4-3月)以降の38年間で、2025年度は金融危機、リーマン・ショックを超える478件と最多を記録した。

4

  • TSRデータインサイト

2026年4月「人手不足」倒産 33件発生 春闘の季節で唯一、「人件費高騰」が増加

2026年4月の「人手不足」倒産は33件(前年同月比8.3%減)で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。 4月の減少は2022年以来、4年ぶり。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の「早期・希望退職」 は2万781人 約7割が「黒字リストラ」、2009年度以降で4番目の高水準

2025年度に「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は46社(前年度51社)で、人数は2万781人と前年度(8,326人)の約2.5倍に急増したことがわかった。社数は前年度から約1割(9.8%減)減少したが、募集人数は2009年度以降で4番目の高水準となった。

TOPへ