• TSRデータインサイト

2025年「税金滞納」倒産159件、2年ぶり減少 破産が9割超、再建支援の遅れが高止まり懸念

~ 2025年の「税金滞納」倒産動向 ~


 2025年の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は、159件(前年比10.6%減)だった。4年ぶりに前年を下回ったが、2年連続で100件超の高水準で推移している。
 負債総額は1,933億2,300万円(同137.8%増)で、2年ぶりに前年を上回った。ドローン関連事業ほか
の(株)ドローンネット(東京・負債1,445億円)の倒産で、負債総額を押し上げた。
 物価や人件費などのコストアップが企業の収益を圧迫する一方で、さらなる賃上げが社会保険料の負担増を招いている。過剰債務の解消が先送りとなるなか、4社に1社が単年度赤字、40.0%が減益の状況下で、再建支援が遅れると、税金滞納を一因とした倒産は高止まりすることが危惧される。

 「税金滞納」が一因の倒産は、破産が152件(前年比10.0%減)と全体の95.5%を占める。税金滞納は信用失墜に直結し、金融機関からの新規借入が困難になり、取引先は決済条件の変更を求めるケースが多く事業継続に深刻な影響を及ぼしかねない。
 2025年4月、東京地裁で小規模会社更生法が導入されたが、現状、納税に苦慮する企業の多くは小・零細企業で活用が難しいのが実情だ。経営再建、事業継続の意思のある企業に対しては、分割納付や一定期間の猶予など、関係機関の強力な支援が必要だろう。
※本調査は、2025年1-12月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)の「コンプライアンス違反」倒産のうち、「税金滞納」関連を集計・分析した。

「税金滞納」倒産

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ