• TSRデータインサイト

2025年の「負債1,000万円未満」倒産 527件 3年ぶり減少も2年連続の500件台で高止まり

~ 2025年(1-12月)「負債1,000万円未満」倒産動向 ~


 2025年の負債1,000万円未満の倒産は527件(前年比1.6%減)で、3年ぶりに前年を下回った。ただ、2年連続で500件を超えており、高止まり状態が続いている。
 なお、「負債1,000万円以上」の倒産は、2年連続で1万件を超えて増勢を持続している。負債1,000万円以上と同1,000万円未満を合算した2025年の企業倒産は1万827件(同2.7%増、前年1万542件)で、2021年の6,502件を底に、4年連続で前年を上回った。

 産業別では、10産業のうち、増加が農・林・漁・鉱業、建設業、不動産業、情報通信業の4産業、減少が製造業、卸売業、小売業、金融・保険業、運輸業、サービス業他の6産業だった。
 東京商工リサーチ(TSR)が2025年12月に実施した企業アンケートで、自社業界の倒産が「増える」と回答した中小企業(資本金1億円未満)は55.9%と半数を上回った。
 前回(2024年12月)の63.6%は下回ったが、物価高によるコストアップや金利上昇が続くなかで自社業界の動向に懸念を持つ企業は多い。
 人材獲得競争も熾烈さを増し、資金制約から待遇アップが難しい企業は、求人難や退職による人手不足の深刻化が懸念されている。大手と小・零細企業の業績格差が広がる中、過剰債務を抱えた企業では息切れが増えており、「負債1,000万円未満」の倒産も増勢を強める可能性が高い。
※本調査は、2025年(1-12月)に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

負債1,000万円未満の倒産 件数推移

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ