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「兼業・副業」 容認は 中小企業 58%、大企業 33% 中小企業は賃金補填の思惑も、年齢は 40代が最多

~ 2025年 企業の「兼業・副業」に関するアンケート調査 ~


 政府は2018年に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表。多様なキャリア形成の促進として兼業・副業を推進しているが、大企業では兼業・副業を認める企業が3割にとどまり、普及に向けた課題も浮き彫りになってきた。東京商工リサーチ(TSR)が12月に実施した企業向けアンケート調査で、「兼業・副業を認めている」企業は56.4%と半数を超えたことがわかった。ただ、大企業33.6%、中小企業58.5%と、規模により開きが大きい。中小企業は、従業員の収入向上などが背景にあるが、大企業では「積極的に認めている」はわずか1.9%にとどまり、消極的な姿勢が鮮明となった。
 兼業・副業を認めない理由は、全企業では「本業のパフォーマンス低下が懸念される」が74.7%と最も多く、企業側の運用体制や従業員の適正な自己管理など、労使共に趣旨を理解した運用が求められる。

 東京商工リサーチは12月1~8日、企業を対象に、「兼業・副業」に関するアンケート調査をインターネットで実施した。全企業で「積極的に認めている」11.7%、「条件付きで認めている」44.6%を合わせた56.4%が「認めている」と回答した。 
 規模別では、中小企業は「積極的に認めている」12.6%、「条件付きで認めている」45.8%で、合計58.5%が「認めている」と回答した。一方、大企業は「積極的に認めている」1.9%、「条件付きで認めている」31.7%で、「認めている」は合計33.6%にとどまり、中小企業と大企業では24.9ポイントの差が開いた。
 認める理由は、「従業員の収入向上に寄与するため」は大企業が49.6%、中小企業は73.0%で、中小企業は賃上げ分のカバーで従業員を繋ぎとめる意向もうかがえる。一方で、「従業員のエンゲージメント向上のため」は大企業42.7%に対し、中小企業は23.0%で、大企業ほど競争力強化と従業員の幸福を同時に実現する戦略として捉えているようだ。
 兼業・副業を認めない理由は、「本業のパフォーマンス低下が懸念される」が大企業75.4%、中小企業74.7%で、規模に関係なく本業主体のスタンスを崩さない意図も見え隠れする。
 兼業・副業をしている従業員の年齢は、大企業は30代、40代が20%台に対し、中小企業は30代から50代まで20%台だった。ただ、40代は大企業29.2%、中小企業29.5%で、住宅ローンや学資、生活費が重く圧し掛かる世代が最高だった。
※本調査は2025年12月1~8日、企業を対象にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答5,524社を集計、分析した。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義。        


Q1.貴社では従業員の兼業・副業を認めていますか?(単一回答)

◇「認めている」企業は中小企業58.5%、大企業33.6%
 全企業で「積極的に認めている」は11.7%(5,524社中、651社)、「条件付きで認めている」は44.6%(2,466社)で、「認めている」は合計56.4%(3,117社)。一方、「認めていない」は43.5%(2,407社)だった。
 規模別では、中小企業が「積極的に認めている」12.6%(5,061社中、642社)、「条件付きで認めている」45.8%(2,319社)で、「認めている」は合計58.5%(2,961社)。「認めていない」は41.4%(2,100社)だった。
 一方、大企業は「積極的に認めている」1.9%(463社中、9社)、「条件付きで認めている」31.7%(147社)で、合計33.6%(156社)だった。「認めていない」は66.3%(307社)。

Q1.貴社では従業員の兼業・副業を認めていますか?(単一回答)

Q2.認めている理由は何ですか?(複数回答)

 全企業で兼業・副業を認める理由は、「従業員の収入向上に寄与するため」が71.8%(2,978社中、2,141社)で最多だった。次いで、「人材の獲得のため」が31.3%(933社)、「兼業・副業で得られるスキル・経験の本業への還元を期待」が27.3%(813社)、「従業員のエンゲージメント(会社との結びつき)向上のため」が23.9%(714社)と続く。
 その他は、「時代の流れ」「働き方の多様性を考慮」「従業員の定年後の人脈づくりのため」などの回答があった。
 大企業、中小企業とも「従業員の収入向上に寄与するため」が最も多かったが、大企業49.6%、中小企業73.0%と規模による差が大きかった。これは賃金ベースの差を反映しているとみられる。
 また、2番目は「人材の獲得のため」が大企業41.3%、中小企業30.8%で続き、人材募集や社員定着のためのアピールを兼ねている可能性がある。

Q2.認めている理由は何ですか?(複数回答)

Q3.兼業・副業をしている割合が最も多い従業員の年齢層は以下のどれですか?(単一回答) 

 全企業で、兼業・副業をしている割合が最も多い従業員の年齢層は、「40代」が29.5%(2,081社中、615社)で最多だった。次いで、「30代」が23.6%(493社)、「50代」が21.8%(455社)、「20代」が12.6%(263社)、「60代」が11.0%(229社)と続く。

Q3.兼業・副業をしている割合が最も多い従業員の年齢層は以下のどれですか?(単一回答) 

Q4.認めない理由は何ですか?(複数回答)

 全企業で、兼業・副業を認めない理由は「本業のパフォーマンス低下が懸念される」が74.7%(2,246社中、1,680社)で最多だった。次いで、「社内ルールや就業規則の整備が難しい」が43.4%(976社)、「労働時間の通算管理が煩雑」が40.6%(913社)、「情報漏洩や利益相反の懸念がある」が28.7%(646社)と続く。
 その他では、「長時間労働により従業員の健康状態が心配なため」「労災時など責任の所在が不明瞭になるため」「現場仕事のためゆっくり休んで欲しい」などの回答があった。

Q4.認めない理由は何ですか?(複数回答) 

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