2025年11月の「負債1,000万円未満」倒産33件 3カ月ぶりの30件台、3月に次ぐことし2番目の低水準
~ 2025年11月「負債1,000万円未満」倒産状況 ~
2025年11月の負債1,000万円未満の倒産は、件数が33件(前年同月比19.5%減)で、 3カ月ぶりに前年同月を下回った。2025年に入り、3月の31件に次いで2番目に少なかった。
2025年1-11月累計は474件(前年同期比5.9%減)で、月平均43.0件で推移している。
産業別では、10産業のうち、増加が農・林・漁・鉱業、建設業、情報通信業の3産業、減少が製造業、卸売業、小売業、不動産業、サービス業他の5産業。金融・保険業と運輸業は、前年同月と同様にゼロだった。
負債1,000万円以上と同1,000万円未満を合算した1-11月累計の企業倒産は9,846件(前年同期比1.8%増)で、2021年の5,963件を底に、4年連続で前年同期を上回って推移している。
負債1,000万円以上の「物価高」倒産は700件(前年同期比7.3%増)、「人手不足」倒産は359件(同34.4%増)と増加し、中小・零細企業を取り巻く経営環境は厳しさを増している。
クリスマス・年末商戦と資金需要が活発になる時期を迎えた。11月の負債1,000万円未満の倒産は30件台にとどまったが、物価高や人手不足、金利上昇で収益が圧迫されるなか、過剰債務で新たな資金を調達できず、資金繰りが限界に達する企業が今後増える可能性が高まっている。
※本調査は、2025年11月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。
