• TSRデータインサイト

ユニゾHD、12社がスポンサーに名乗り=NSSKグループとの基本合意は解除


 4月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、スポンサーを再選定中のユニゾホールディングス(株)(TSR企業コード:293391149、東京都港区、以下ユニゾHD)は7月19日、債権者向け説明会を開催した。席上、ユニゾHDはスポンサー選定について、12社から第一次意向表明書の提出を受けたことを明らかにした。また、4月26日付で締結していた(株)日本産業推進機構(TSR企業コード:012545015、東京都港区、以下NSSK)グループとのスポンサー支援に関する基本合意は、7月7日に解除したことも明らかにした。NSSKは、他の参加者と同条件で第二次選定手続きに進む。

 関係者によると、第一次意向選定手続きには22社が参加した。このうち、6月30日が提出期限だった第一次意向表明書の提出は12社だった。ユニゾHDグループ全体の支援のほか、国内ホテルと国内オフィスに対する支援意向書を提出したスポンサー候補者もあった。

 東京商工リサーチの取材に対し、関係者は「(金融債権者への弁済予定額が)借入残高を割り込む支援内容なら担保権者も社債権者も納得せず、今後の交渉は混乱するだろう」とコメントした。

 ユニゾHDの再建を巡っては、ラストルック(他社の提案内容を加味した上で最終提案できる)条項がNSSKグループに付与されていることに対し、債権者やスポンサー候補者が反発していた。NSSKとの基本合意が解除されたことで、スポンサー選定は大きく前進する可能性がある。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

銀行員の年収、過去最高の653万3,000円 3メガ超えるトップはあおぞら銀行の906万円

国内銀行63行の2024年度の平均年間給与(以下、年収)は、653万3,000円(中央値639万1,000円)で、過去最高となった。前年度の633万1,000円(同627万5,000円)から、20万2,000円(3.1%増)増え、増加額は3年連続で最高を更新した。

2

  • TSRデータインサイト

タクシー業界 売上増でも3割が赤字 人件費・燃料費の高騰で二極化鮮明

コロナ禍を経て、タクシー業界が活況を取り戻している。全国の主なタクシー会社680社の2024年度業績は、売上高3,589億5,400万円(前期比10.6%増) 、利益83億3,700万円(同11.1%増)で、増収増益をたどっている。

3

  • TSRデータインサイト

「調剤薬局」 中小・零細はリソース不足で苦戦 大手は戦略的M&A、再編で経営基盤を拡大

 調剤薬局の大型再編が加速するなか、2025年1-8月の「調剤薬局」の倒産は20件(前年同期比9.0%減)で、過去最多の2021年同期と2024年同期の22件に迫る多さだった。今後の展開次第では、年間初の30件台に乗せる可能性も高まっている。

4

  • TSRデータインサイト

りそな銀行、メイン取引先数が増加 ~ 大阪府内企業の取り込み加速 ~

関西や首都圏で大企業から中堅・中小企業のメインバンクとして確固たる地位を築くりそな銀行。「2025年全国メインバンク調査」ではメインの取引社数は3メガバンクに次ぐ4位の4万511社だった。東京商工リサーチが保有する全国の企業データを活用しりそな銀行がメインバンクの企業を分析した。

5

  • TSRデータインサイト

メインバンク調査で全国5位の北洋銀行 ~圧倒する道内シェアで地域経済を牽引~

「2025年全国メインバンク調査」で、北洋銀行(2万8,462社)が3メガ、りそな銀行に次ぎ、調査開始の2013年から13年連続で全国5位を維持した。北海道に169店舗、都内1店舗を構え北海道内シェアは約4割(37.9%)に達する。

TOPへ