• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

海運大手3社の通期予想の最終利益計、初の1兆円超へ

コンテナ船事業が牽引、最終利益は前期から約5倍の大幅増益予想

 海運大手3社の業績が急回復している。2022年3月期の連結最終利益の合計が1兆5600億円と前期から約5倍の大幅増益となる予想だ。3社のグループのコンテナ船事業が利益を押し上げ、初めて1兆円を超える見込み。3社ともに通期の最終利益予想は過去最高益を計画している。
11月4日、海運大手3社の2021年4-9月期連結決算が出そろった。日本郵船(株)(千代田区、東証1部)は、売上高が1兆513億8100万円(前年同期比45.6%増)、最終利益が4113億1900万円(前年同期221億8000万円)。(株)商船三井(東京都港区、東証1部)は、売上高5970億8700万円(前年同期比23.2%増)、最終利益2748億4800万円(同808.5%)。川崎汽船(株)(千代田区、東証1部)は、売上高3575億5600万円(同19.1%増)、最終利益2460億800万円(前年同期96億2900万円)と各社、大幅な増収増益を達成した。
また、3社は通期の業績予想を上方修正。日本郵船は売上高2兆円(前期比24.3%増)、最終利益7100億円(同410.0%増)、商船三井は売上高1兆2200億円(同23.1%増)、最終利益4800億円(同433.0%増)、川崎汽船は売上高6900億円(同10.3%増)、最終利益3700億円(同240.4%増)と大幅な増収増益を見込む。
前年同期は新型コロナウイルスの影響による貨物量の減少などから、売上高が低迷。今期は、自動車船の需要や資源輸送の回復から業績が改善。3社の持分法適用会社、Ocean Network Express Pte.Ltd(ONE社)のコンテナ船事業において、荷動きが改善し運賃も高水準で推移したため、3社の利益を大幅に押し上げた。2021年度、世界の物流を支える海運は前年の停滞から一転、追い風に乗り好調な推移が続く見通しだ。

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「最低賃金」改定で、51.3%の企業が「給与変更」 2020年代の1,500円 「対応不可能」が4割切る

厚生労働省は9月3日、2026年度の全国の最低賃金額(平均)を1,177円(56円増)に引き上げた。 1978年度に目安制度が始まって以降、平均引き上げ額56円は前年度に続き2番目の高さで、これを受けて給与改定を迫られる企業が半数に達することがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%

2026年度上半期(4-9月)の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、168件(前年同期比100.0%増)と、前年同期の2倍に達し、この10年で最多を記録した。物価や人件費などのコストアップが企業収益を圧迫し、納税原資を確保できない小・零細企業の行き詰まりに拍車を掛けている。

4

  • TSRデータインサイト

「社会保険の適用拡大」 中小・零細企業ほど負担増 企業の44.9%が「働き控え」懸念、「未対応」も半数

2026年10月から非正規従業員にも社会保険の適用が拡大された。「月収8万8,000円以上」の賃金要件が撤廃され給与額に関わらず条件を満たす社員は、新たに厚生年金や健康保険の加入対象となる。10月1~8日企業を対象に「社会保険適用の基準変更」に関するアンケート調査を実施した。

5

  • TSRデータインサイト

2026年1-9月「デイサービス」倒産47件 同期間で過去最多、介護業界の苦境鮮明

デイサービスなど「通所・短期入所介護事業」の倒産が増加している。2026年は9月までに47件(前年同期比34.2%増)と大幅に増加し、1-9月で過去最多を更新した。多様化するサービスなど、他社との競争が激化するほか、物価高に人手不足も重なり、苦境が深まっている。

TOPへ