• TSRデータインサイト

サマンサタバサ 100億円の最終赤字=5期連続の赤字と苦戦

 経営再建中の(株)サマンサタバサジャパンリミテッド(TSR企業コード: 293842310、東京都港区、マザーズ)は新型コロナの影響や減損損失が響き、5期連続の最終赤字だった。サマンサタバサは、20年7月に紳士服販売大手の(株)コナカ(TSR企業コード: 350617880、横浜市戸塚区、東証1部)の子会社となり、同社からの支援を得ている。

 4月14日に発表した2021年2月期(連結)の売上高は225億9400万円(前期比4.1%減)、営業利益は35億2100万円の赤字(前期11億8400万円の赤字)、最終利益は100億4900万円の赤字(同23億8400万円の赤字)だった。店舗の選択と集中やEC販売の強化を進めたが、新型コロナの影響で消費マインドの低迷が続いた。また、合併に伴うのれんの減損など特別損失の計上も大きかった。

 同時に発表した2022年2月期(連結)の業績予想は、売上高は341億6500万円(前期比51.2%増)、営業利益は3億1600万円、最終利益は1億200万円と黒字転換を計画している。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

中小企業の賃上げ率「6%以上」は9.1% 2025年度の「賃上げ」 は企業の85%が予定

2025年度に賃上げを予定する企業は85.2%だった。東京商工リサーチが「賃上げ」に関する企業アンケート調査を開始した2016年度以降の最高を更新する見込みだ。全体で「5%以上」の賃上げを見込む企業は36.4%、中小企業で「6%以上」の賃上げを見込む企業は9.1%にとどまることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

次世代電池のAPB、経営騒動の舞台裏 ~ APB・大島麿礼社長 単独インタビュー ~

次世代リチウムイオン電池「全樹脂電池」の開発や製造を手がける技術系ベンチャーのAPB(株)が注目を集めている。大島麿礼社長が東京商工リサーチの単独取材に応じた(取材日は4月10日)。

3

  • TSRデータインサイト

コロナ禍で急拡大の「マッチングアプリ」市場 新規参入のテンポ鈍化、“安全“投資で差別化

20代、30代の若者を中心に、恋活や婚活、恋愛の真面目な出会いを求めるマッチングアプリの利用が広がっている。マッチングアプリの運営会社はコロナ禍を境に急増し、社数は6年間で5.6倍になった。2019年3月末の5社から、2025年3月末は28社と6年間で大幅に増えた。

4

  • TSRデータインサイト

丸住製紙(株)~ 倒産した地元の“名門”製紙会社の微妙な立ち位置 ~

2月28日に新聞用紙の国内4位の丸住製紙(株)(四国中央市)と関連2社が東京地裁に民事再生法の適用を申請してから2週間が経過した。負債総額は約590億円、債権者数は1,000名以上に及ぶ。愛媛県では過去2番目の大型倒産で、地元の取引先や雇用への影響が懸念されている。

5

  • TSRデータインサイト

介護離職者 休業や休暇制度の未利用54.7% 規模で格差、「改正育児・介護休業法」の周知と理解が重要

団塊世代が75歳以上になり、介護離職問題が深刻さが増している。ことし4月、改正育児・介護休業法が施行されたが、事業規模で意識の違いが大きいことがわかった。

TOPへ