• TSRデータインサイト

苦戦続く三陽商会、3-11月の純利益は12億5500万円の赤字、コロナ第三波も影響

 経営再建中のアパレル大手、(株)三陽商会(TSR企業コード:290059666、新宿区、東証1部)は12月28日、2020年3-11月の連結業績を発表した。純利益は12億5500万円の赤字で、ECや通販は好調だったが、11月は新型コロナの第三波による外出自粛が響いた。

2020年3-11月(連結)の売上高は268億9500万円、営業利益は67億8500万円の赤字、純利益も12億5500万円の赤字だった。同年3-8月(連結)の純利益は66億4800万円の赤字だったが、銀座の不動産売却益約67億円を特別利益で計上し、純利益の赤字幅は大幅に縮小した。2020年11月末現在の現預金は144億6200万円を確保している。

10月6日に公表した2021年2月期通期連結の業績予想は据え置いた。2021年2月期(連結)は売上高380億円、営業利益85億円の赤字、純利益35億円の赤字を見込む。2020年9月~2021年2月(下期)の売上高は前年比28%減を予想。月次ベースは2020年9-11月の売上高は前年同期比27%減で、想定通りに推移している。

三陽商会は12月21日、固定資産の譲渡とセカンドキャリア支援制度の実施を発表した。固定資産の譲渡は、財務体質の強化を図るため、箱根と勝浦に保有する保養所を一括で売却する予定で、譲渡益は約3億8000万円を見込んでいる。

また、セカンドキャリア支援制度は、40歳以上の販売職を除く正社員を対象に、募集人員は定めていない。退職日は2021年2月28日を予定している。所定の退職金に加え、セカンドキャリア支援金制度の実施に伴う費用は、2021年2月期中に特別損失として計上する予定だ。

三陽商会

‌三陽商会が展開する店舗(TSR5月撮影)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ