• TSRデータインサイト

第5回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査

 第5回「新型コロナウイルス」のアンケート調査がまとまった。2020年5月に売上高が前年同月(2019年5月)より落ち込んだ企業は87.4%に達した。新型コロナが国内で感染拡大した2月以降の減収企業率は、2月67.7%、3月74.9%、4月83.7%で、5月は4月より3.7ポイント悪化した。
 緊急事態宣言に伴う外出自粛や店舗休業のほか、移動制限による大型連休(ゴールデンウィーク)商戦の事実上の「消失」も響いた。
 感染防止で導入が広がった「在宅勤務」や「リモートワーク」の実施率は56.4%だった。3月(25.3%)から31.1ポイント上昇したが、4月(55.9%)からは0.5ポイント増にとどまった。
 規模別では、大企業は83.0%が実施したのに対し、中小企業は51.2%にとどまり、規模格差が鮮明となった。5月25日に緊急事態宣言は全国で解除されたが、在宅勤務・リモートワーク実施企業で、解除後も「実施」の企業は68.4%にとどまり、3割を超える企業が取りやめている。
 政府の支援策の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」や「セーフティネット貸付・保証」は、22.5%が「利用した」と回答。4月(10.7%)より11.8ポイント上昇し、倍増した。

  • 2020年5月28日~6月9日にインターネットでアンケートを実施し、有効回答1万8,462社を集計、分析した。
    前回(第4回)の「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査は、5月15日発表。
    資本金1億円以上を大企業、1億円未満や個人企業等を中小企業と定義した。

本調査結果の詳細はPDFファイルをご覧ください。

第5回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査[PDF:1.07MB]PDFファイルへのリンクです。


人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ